January, 23, 2015, Madrid--カルロス三世マドリード大学(UC3M)の研究グループは、工業的極限環境で光ファイバを温度計として使用する技術を開発した。
開発されたシステムは、従来の技術ではアクセスできない領域の機械加工、切断加工の温度を計測することができる。こうした環境では、切断点までの明確な視線がないためにサーモグラフィック赤外線カメラは使えない。また、サーモカプル、他のセンサも適用できない。接近不可能であるので、適切な位置を確保することが困難であるからだ。しかし研究グループは光ファイバパイロメータを使用してこの問題を解決した。
パイロメータは、物体の輻射量によって物体の温度を判定する。輻射が増えると、温度も上昇する。2つの色で輻射を計測し、2つの信号の割合に基づいて温度を計算する。「このシステムは、300℃で計測が始まるように調整されており、ファイバの素材、石英は高温耐性があるので、1000℃まで対応可能となっている」とUC3M電気光学部終身教授、Carmen Vázquezは説明している。同氏は、このプロジェクトのコーディネータ。
切断中の温度変化のデータを収集することによって工具の損耗の進行分析に役立つ。「工具の寿命最適化が可能になる、それによって生産性が向上する」とCarmen氏はコメントしている。さらに、機械化された工具の表面的な完全性を保証することも重要。たいていの場合、温度は機械装置によって生ずる損耗を示すパラメータとなっている。
(詳細は、 www.uc3m.es)