September, 12, 2022, Aachen--Fraunhofer ILTは、浜松ホトニクスとともに、超短パルス(USP)レーザ照射による先端レーザ材料加工向けにアプリケーションラボを設立した。
アーヒェンで両パートナーは、産業用加工SLMヘッドを共同開発した。これは、広範なアプリケーション向けに大きなレーザ平均出力とhn30pwカスタマイズされた動的ビーム成形を使うことができる。適用されたハママツの新しいSpatial Light Modulatorは、平均出力150Wで利用可能である。
パワー、スピード、コストのスケーリングにはマルチビームシステムがカギ
USPレーザ照射は、最高精度で実質的にあらゆる材料を加工できる。USP加工の経済的便益を高めるために研究は、様々なハードウエアアプローチを使い、100W以上に増加した高い平均レーザパワーのハンドリングに対処する。したがって、プロセススピー上昇、ユニットコスト低下となる。これら大レーザパワーを実装するための1つの人気のある方法は、光エネルギー放射を多数の個別ビームに分けることである。このアプローチはすでに産業利用されている。特に2Dレーザ材料加工、あるいはフィルタなど周期的パタンの生成向けである。
位相マスクを使って、1つの入射ビームから多数の部分ビームを持つ平行ビームパタンを生成する。これは、空間光変調器(SLM)で動的に機能する。あるいはガラス製の回折光学素子(DOE)を利用する。SLMsは、位相パタンを、またビームマトリクスも動的に変える。一方、DOEは、平均パワー耐性が高い。
SLMsは、USPレーザ照射を利用する製造プロセス開発に特に適している。ビーム特性が簡単に適用、調整可能だからである。これは、ビームプロファイルとパタン内の個々のビームの配列の両方に適用される。連続生産で、プロセス中、ビームパタンの動的変更が必要とされる場合、SLMsは有利である。ビームパタンが分かっていて静的なら、DOEsは鈍感であるので、よりよい選択となる。
Fraunhofer ILTに「共同アプリケーションラボ」
SLMメーカーハママツと共に「共同アプリケーションラボ」がFraunhofer ILTに設置された。そこでは、即戦力のプロトタイプが製造プロセス開発準備状態にある。これには、ハママツの新しいハイパワーSLMを実装したスキャナベースプロセスヘッドが含まれている。ヘッドは、150W USPレーザを備えた3軸マシーンに統合されている。
新しいSLMは、高い平均パワーに最適化されており、現在、市場投入される段階にある。浜松ホトニクスは、戦略的イノベーション創造プログラム(SiP)により新規研究所設立のために日本政府から助成を受けている。
SLMがアプリケーションでハイパワーを可能にする
アーヒェンでは、新しいSLM実装システムが、2022年5月から様々なプロセスとアプリケーションに使用されている。ハママツとFraunhofer ILTのチームは、様々なビームプロファイルと焦点径で表面およびボリュームアブレーションを詳細に研究している。柔軟な液体変調器は、ツール変更を不要にしている。
大きな平均パワーが適用され、USPプロセスが、スピードと効率でスケールするとき、ワークピースにおける熱分布がますます重要になってきている。RWTHアーヒェン大学のレーザ製造プロセスの非線形ダイナミクス(NLD)インストラクション&研究部門のサポートにより、Fraunhofer ILTは、プロセスを完全にシミュレートすることができた。こうして、エネルギー分布、したがって平行ビーム分布内の熱入力が最適化可能となる。
「共同アプリケーションラボ」でFraunhofer ILTは、製造プロセスを開発する顧客を支援する。また、新しい研究プロジェクトで開発するノウハウや技術も利用する。
(詳細は、https://www.ilt.fraunhofer.de)