July, 1, 2019, Saxonburg--金属ベース部品のレーザ製造で生ずる微視的欠陥は、検出されないと大きな問題になり得る。また、これらの欠陥を修復するプロセスは、ハイテク製造の時間とコストの増大を招く。しかし、これらの欠陥の原因について新たな研究が改善に導く。
Missouri S&T、アルゴン国立研究所(Argonne National Laboratory)とユタ大学(University of Utah)の研究チームは、レーザスパッタリングとして知られる製造現象の高速X線「ムービー」を撮った。レーザスパッタリングとは、溶接やレーザ積層造形など、レーザベース製造プロセス中に、ハイパワーレーザによるプールからの溶融金属の放出。これらのレーザ製造技術は、航空宇宙、自動車産業、ヘルスケアや建設を含む様々な産業で利用する部品製造に使われている。
研究成果は、Physical Review Xに発表された。
X線イメージングを使い、研究チームは、製造中に、Ti-6Al-4Vとして知られるチタン合金のスパッタ挙動を捕らえた。微視的ムービーは、「レーザスパッタリングの新たなメカニズム、金属の1領域に形成される、舌のような突出の大量爆発」を明らかにしている。研究チームは、論文“Bulk explosion induced metal spattering during laser processing.”「レーザ加工中の金属スパッタ誘発バルク爆発」で説明している。
Missouri S&T機械工学・航空宇宙工学准教授、Dr. Lianyi Chenは、「新たに発見されたメカニズムは、溶接や積層造形された部品における欠陥形成を緩和するアプローチ開発を導く」とコメントしている。
研究グループは、アルゴン国立研究所の高エネルギーシンクロトロンX線を利用して画像を撮り、併せて画像を分析し数値シミュレーションを行った。アルゴンファシリティの研究者は、材料研究にX線散乱技術を利用している。
「硬X線の高い透過力とイメージング技術の高分解能により史上初めてチタンサンプルの表面上のスパッタ挙動と表面下および内部の動力学、を関連付けた」とChenは話している。
(詳細は、https://news.mst.edu/)