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LZHなど、金属厚板のレーザ溶接技術開発に取り組む

January, 7, 2019, Hannover--Laser Zentrum Hannover e.V. (LZH)は、Held Systems Deutschland GmbH, Laserline GmbH およびMeyer Werft GmbH & Co. KGとともに、30㎜までの厚鋼板向けにロバスト、ピュアレーザ溶接工程を確立しようとしている。この目的のためには、ダイオードレーザ光源のピークパフォーマンス達成が必要である。
 特に造船、他の海事アプリケーション向けに、金属厚板溶接の一層の開発に関心が集まっている。
 海事スチールコンポーネント接合プロセスは、製造コストと生産性に関連して大きな開発ポテンシャルがある。よく使われるサブマージド・アーク溶接は、比較的遅く、加工材の大きな歪みをともなう。代替プロセスとして、レーザ・アークハイブリッド溶接は、労働集約的な開先加工を必要とし、柔軟性にかける。
 特に12㎜~30㎜厚の大きな鋼板(スチールシート)は、サブマージド・アーク溶接を凌ぐ方法は存在しなかった。LZHの研究チームは、パートナーとともにこれを変えようとしている。
 研究チームは、ロバストなピュアレーザ溶接プロセスを開発しようとしている。特に、海事分野の金属厚板溶接向けである。この目的のためにプロジェクトパートナーLaserlineは、連続波モードで、最大出力60kWの新しいダイオードレーザビーム光源を実現する。プロジェクトの狙いは、高速溶接による高品質接合の達成である。パートナーは、開先加工のコスト削減、既存の接合法と比較した追加材料の量削減を狙っている。その方法で、最終的にコストは下がる。新しいプロセスは、既存プロセスを補完し、または置き換えることになる。
 アプリケーション指向の開発は、レーザ研究所および造船所のような実験環境で並行して行われる。これにより、プロセスの迅速なテスト、評価、最適化が可能になる。
 パートナーは、60kWまでの高出力レーザの安全性を保証するためのコンセプト開発に特に集中して取り組んでいる。これには、予想される大量の有害物質放出の取扱が含まれている。この目的のために、LZHはレーザ加工ゾーンからの有害物質の放出を詳細に調査している。
(詳細は、https://www.lzh.de)