August, 14, 2018, Berlin--Helmholtz-Zentrum Berlin(HZB)チームは、 BESSY II、EDDIビームラインで独創的な、高精度回転テーブルを開発した。これによって、発泡プロセス中に気泡を1秒に25断層画像記録することが可能になった。これは世界記録である。
材料の品質は、製造工程に依存することが多い。例えば、鋳造や溶接では、溶液が凝固するレート、結果としての合金の微細構造が重要である。同様に金属フォーム(泡)では、形成過程がどのように起こるかに厳密に依存する。このプロセスを完全に理解するには、高速センシング能力が必要になる。今日の最速3D断層写真は現在、HZBが運用するBESSY II X線で達成されている。
Dr. Francisco Garcia-Morenoのチームは、軸を中心に一定の回転速度で超安定に回転するターンテーブルを開発した。これは、実際に最高精度に左右される。回転軸の周りのどんな回転でも、回転速度の最小変位でも、3D断層の確かな計算の障害になる。数十万ユーロの市販入手可能なソリューションでは、1秒に最大20の断層画像がとれるが、ベルリンの物理学者は、もっと高速で、遙かに安価なソリューションを開発できた。「ベルリン工科大学のわたしの博士課程学生2名が旋盤に自ら試料ホルダを作製した」とGarcia-Morenoは言う。
付加的コンポーネントは、HZBワークショップで作製された。加えて、研究チームは、この研究の準備段階で高速CMOSカメラ用に特殊オプティクスをすでに開発しており、同時回折でさえできる。これにより、一秒に約2000画像の記録が可能になっている。そこから、トータル25の3D断層画像が作成可能である。
最初の例として、チームは加熱すると金属泡になるアルミ合金の顆粒を調べた。そのために、チームは強力な赤外ランプを金属顆粒上方にマウントしサンプルを約650℃に加熱した。空間分解能2.5㎝(ピクセルサイズ)の完全3D断層画像を40ms毎に生成した。ほぼ400の断層3D画像により、起こっているプロセスの詳細な時間分解解析ができる。
「われわれは、顆粒の細孔がどのように形成されるか、それらが顆粒表面に到達するかどうか、また異なる顆粒でこのプロセスがどの程度変わるかについて理解を向上させたかった」とGarcia-Morenoは話している。それは実用関連性の問題であり、業界も関心をもっている。金属化合物の顆粒は、金属の塊から作られた泡と比較すると、泡立ちながら複雑な形状を満たすからである。しかし、成形部品は、泡立ちの間に顆粒が相互に強く結合すれば、歪に耐えることができるだけである。BESSY IIで開発された超高速3D断層で、これを正確に観察することができる、また多くの他の動的プロセスも観察できる。
(詳細は、www.helmholtz-berlin.de/)