February, 22, 2018, Eindhoven--3Dプリント材料は、一般にプリンティング中、柔らかく柔軟であるので、プリントされたウォール(仕切り壁)は崩壊や垂れ下がりやすい。アイントホーフェン工科大学(TU/e)応用力学のAkke Suiker教授は、この構造的問題のソリューションを突然思いついた。
同教授は、モデルを開発し、これによりエンジニアは、プリントウォール構造が安定するためのサイズとプリンティング速度を簡単に決めることができる。同氏の数学式は、極めて初歩的なものであるので、成長が急な3Dプリンティング分野で一般的になる見込みである。
型枠に堆積された従来のコンクリートは、固化するまでに数週間以上必要である。しかし、3Dプリントコンクリートは、そうではない。支持型枠がないので、それはほとんど間髪を入れず、その上にプリントされる次のコンクリート層の重量に耐えなければならない。構造が高くなるにしたがい、本体の張力が増すことは誰でも分かる。すでに固くなっているか、次の層を上に加えられるほどに強力になっているか。それは、新しい分野の3Dプリンティングで最も重要な問題の1つである。
Akke Suiker教授は、昨年3月に、この問題を解決する数学的方程式を考えつき、成果をMechanical Sciencesに発表した。
その式を使い、材料の硬化特性とウォールサイズが与えられていれば、構造が崩壊しないように、プリンティング層を追加するスピードを計算することができる。しかし、可能な限り少ない材料で構造を構築する方法も計算できる。また、構造的不規則性の影響が何であるかも計算できる。ウォールをわずかに厚くする、あるいは材料の硬化率を上げる、完全に違う材料を使うと何が起こるかを計算できる。ウォールが垂れ下がる傾向がある、あるいは接続構造が引っ張られるとどうなるか。後の例では、続いて起こる損傷は、非常にお大きくなる。実際、考慮すべき要素は15~20あるが、Sukker教授は手際よく式を拡張し、最終的にわずか5個の無次元パラメータを得た。こうして、非常にエレガントで、洞察力のあるモデルで問題に取り組むことができる。
Sukerは、TU/eの3Dコンクリートプリンターで行ったテスト結果で同氏のモデルの正当性を立証した。
(詳細は、https://www.tue.nl/en/)