June, 2, 2016, Oak Ridge--オークリッジ国立研究所(ORNL)が、軽量車や他の多材料ハイエンド製品向けに開発したレーザ表面処理プロセスによる炭素繊維複合材とアルミとの接合は、コスト削減につながる。また、レーザのパワーと精度を利用する新しい方法であるため、接合が一層強固になる可能性がある。
ORNLエネルギー部のAdrian Sabauのチームが開発したプロセスは、研磨パッド、グリットブラスティング、環境に有害な溶剤を使う手動の表面処理を置き換えることになる。接合に先立ち、レーザを使って表面から材料層を除去することで、接合パフォーマンスが向上し、多量使用のための自動化への道が開ける。
アルミニウムと炭素繊維ポリマ複合材の表面処理は、接合品質に直接影響するので、接着プロセスの重要な段階となる。アルミ表面は一般に圧延製造からのオイルや汚染物質が付着しており、炭素繊維表面は離型剤が残っていることがある。
Sabauによると、表面汚染は表面エネルギーと接着品質に影響を与えるので、それらを除去することが不可欠である。レーザがレジン最上層に浸透すると、個々の炭素繊維は接着剤と直接接合できるようになり、表面エリアの接着力が向上する。
テスト結果は、Sabauの考えを支持している。シングルラップ剪断接合標本は、接合力、最大負荷、最大負荷時の強制剥離が、基本接合の計測に対して、それぞれ、15%、16%、100%強化された。また、レーザ構造化面による接合は、、従来の表面処理基本接合と比べてエネルギー吸収は約200%向上すると研究者は報告している。
Sabau氏によると、この工程は接合部のエネルギー吸収を2倍にする。
(詳細は、www.ornl.gov)