June, 16, 2014, Arlington--米国海軍は、今夏遅くに初のレーザ兵器を導入する準備を進めており、海軍研究局(ONR)担当者は、同じ兵器が陸上車輌でも使えるように開発契約を完了したと発表した。
陸上の防空指向性エネルギー移動プログラム(GBAD)は、従来の火力に代わり、敵の無人航空機(UAV)が地上の海兵隊を追跡し、射程に収めることを阻止するのを目標としている。
ONRは、海軍海上戦闘センタ(Naval Surface Warfare Center)Dahlgren部および業界パートナーと協力してGBADのコンポーネントやサブシステムの開発を行っている。これに含まれるのは、レーザそのもの、ビームディレクタ、バッテリ、レーダ、先端的冷却装置、通信指揮統制など。
GBADプログラムで開発している技術は、海兵隊科学・技術戦略計画に直接応えたもので、この計画ではUAVのような脅威を撃破できる移動指向性エネルギー兵器が求められている。
「空からの脅威に対する積極的な行動が、侵攻機動作戦を行う海軍の空陸タスクフォースに求められている。この計画に関する全てが実用的な指向性エネルギー機能の実現に向けられている。これは海兵隊の迅速かつ決死の行動をサポートすることを目的としている」と軍隊保護プログラムマネージャ、Lee Mastroianni氏はコメントしている。
このシステムのコンポーネントの一部は、すべての規模のUAVの発見、追跡実験ですでに使用されている。今年後半、30kWレーザへの階梯として10kWレーザを使って、目標に対してシステム全体をテストする。
30kWシステムは2016年にフィールドテストを行う予定。同年には、この計画では、さらに複雑なトライアルを行い、発見から追跡、発射までのシームレスなプロセスをすべて移動戦術車輌からおこなう。
このプログラムは、国防総省(DOD)高エネルギーレーザ共同技術オフィス、MITリンカーン研究所、ペンシルベニア州エレクトロオプティクスセンタ、米国陸軍宇宙・ミサイル防衛コマンドによるこれまでの投資、研究、技術開発から恩恵を受けている。