March, 27, 2014, Dresden--ヘリアテック(Heliatek GmbH)は、透明太陽電池の効率で新たな記録を達成した。最新の開発により、効率7%超で透明度は最高40%となっている。同社は不透明有機太陽電池ではすでに効率12%の世界記録を保持している。
ヘリアテックは、透明HeliaFilmをビル組込(BIPV)と自動車ルーフの両方のガラスメーカーに供給する戦略を持っており、今回の開発成果はこの戦略を強化するものとなっている。
これらのアプリケーション分野はいずれも、ぎらつきを抑えるために色つきガラスを使用しているが、これにはフィルムも適用可能。したがって、そのフィルムを同時に発電できるものに代えることは、メーカーにとっては差し込むだけでよいことになる。車のガラスルーフにHeliaFilmを使うことはエネルギーを生み出すだけではなく、自動車メーカーにとってはCO2放出目標に向けたエコイノベーションを主張できることになる。HeliaFilmを組み込んだ建設ガラスパネルや窓は、建物の外装で個別に発電できる。
このようなアプリケーションで重要な点は、従来の技術では効率が落ちるような条件、光のレベルが低くても、ヘリアテックの技術は方向を問わず、また高温でも引き続き効果的に発電できることである、と同社は説明している。40%の透明度を達成した最新の有機太陽電池は、7.2%の効率記録を達成している。
HeliaFilmの製造は、ヘリアテックが開発、合成した小さな分子(オリゴマー)をベースにしている。オリゴマーは、ロール・ツー・ロール真空低温プロセスで堆積される。使われる分子固有の特徴は、太陽スペクトラムを選択的に吸収する点にあり、これによって様々な色と透明性が可能になる。光活性材料が選択的に太陽光を電気に変換する。透明HeliaFilmの製造は、太陽電池の前面、裏面に透明の導電層を入れることで可能になる。