July, 4, 2017, Banbury--世界初の10万ポンド以下の金属プリンタが現実のものになった。OR LaserによるOrlas Creatorは、昨年Formnextで発表した際に4日で34台受注し、4月に出荷を始めた。
このコンパクトな装置をコンセプトから完成品にするのに2年かかったが、画期的なのは価格だけではない。同装置は、360°回転するアームを使用してプリントする、このサイズのプラットフォームではこれまでになかった特徴である。
パワーはカートリッジ形式で挿入され、整然としていて使いやすい。競合装置では、材料はコンテナでルースな状態で到着して、そこからボトルに移され、装置に供給される。
Orlas Creatorでは、スロットに装着するだけのモジュラで供給され、ルースな粉体は全て収集され、通常の方法でリサイクルされる。
操作は取り外し可能なタブレットを使って行われる。タブレットは、使用しない時は装置にマウントされており、そこでは標準ディスプレイとして機能する。1台以上のCreatorを操作したいときは、それらが数サイトに広がっていても、同じタブレットを使って同時に10台までをコントロールすることができる。
装置が動いている時にサイトにスタッフを置く必要がないと言うことでる。装置が世界中どこにあっても、インターネットでアクセスする限り、それらがすぐ隣にあるかのように機械をコントロールしたり、装置のパラメータを変更できる。
100×110㎜の構築ボリュームで、OR LaserはCreatoを歯科技工士、宝石デザイナ、中小企業向けとしている。
歯科業界は以前は、パーツをワックスで型取りし、次にその型を使って、必要とする実際のパーツを金属で成型していた。したがって、今後は非常に時間の節約になる。
宝石職人にとっては、Creatorは、金、銀、チタンなどの貴金属を使ってプリントできるので装置上に直接ピースを製造し、仕上げ、直ちに販売できる。SMEsは、プロトタイプをステンレス鋼、工具鋼、アルミニウム、チタンで内製できるので、時間の節約と知的所有権の保護が可能になる。
OR Laserのバックグラウンドは、溶接と製造にある。そのため同社は常に、ソフトウエア設計と開発で社内のエキスパートを必要としていた。Orlas Creatorで既存コードを改定して利用することで、プリンタそのもので必要なアプリケーションをまとめることができた。これによりユーザは、ハードウエアコストとは別に、20000~30000ポンド節約できる。
金属積層造形はこれまでは高価であり、本格投資を必要としていた。しかしそれはOrlas Creator以前の話である。この価格で、Orlas Creatorは無理なく導入でき、有益であり、どんな企業でも、途方もない投資計画なしで、積層造形へすぐにも移行できる。
(詳細は、www.3dprinting.co.uk)