3Dプリンティング市場規模､2028年に627億9000万ドル

May, 11, 2021, San Francisco--Grand View Research, Inc.の調査レポートによると､3Dプリンティング市場規模は､2021-2028年にCAGR 21.0％成長で､2028年に627億9000万ドルに達する見込である｡
　3Dプリンティングは､積層造形(AM)とも言われ､積層プロセスを利用して様々な2D形状で材料層を連続的に増やしていく｡この層化2D形状は､積層されて3D物体を形成する｡

2020年､北米が35％を超える最大市場シェアだった｡複数の産業で3D設計､3Dモデリング､3D製造が広範に採用された結果である｡一方､APAC地域が製造ハブとして登場してきている｡コンシューマ基盤の拡大と継続的な海外投資が起こっているためである｡したがってAPAC地域市場は､予測期間に著しく成長すると見られている｡

3Dプリンティング技術は､期せずして資本集約的技術となっている｡同時に、製造業者は、3Dプリンティングに関連する利点を実現するというよりも､プロトタイピングについての誤解に固執している｡さらに市場には､標準的なプロセス制御がなく､3Dプリンティングに必要な熟練労働力が欠如している｡市場の成長を制限すると考えられるいくつかの要因が存在する｡とは言え､3Dプリンタ採用の利点の認識と助成強化を目的とする政府の政策が､市場制限要因に対する反撃に役立つと考えられている｡

3Dプリンティング市場レポートのハイライト
･3Dプリンティング技術は､勢いづいている｡正確で迅速なプロトタイピング､Time to Marketを最適化する技術力のためである｡
･ヘルスケア､自動車､コンシューマエレクトロニクス分野における3Dプリンタの採用増が､市場の成長を著しく促進すると見られている｡
･デスクトップ3Dプリンタ需要が予測期間に増加する見込である｡3Dプリンタがホビイストの間で､また訓練目的で教育分野で人気が出てきているためである｡
･2020年､プロトタイピングセグメントが市場優位を占め､2028年までにその市場シェアは55％を超えると予測されている｡
･ポリマセグメントが､全市場シェアのほぼ半分に貢献した｡しかし､金属セグメントは､次の数年で市場で優勢になると予測されている｡これは､自動車､航空宇宙と防衛など産業分野からの金属3Dプリンティング需要が増加しているためである｡
･デスクトップ3Dプリンティングセグメントは､教育目的､ファッションおよびジュエリー､オブジェクト､歯科､食品およびその他に分かれており､予測期間に3Dプリンティング技術を積極的に採用すると見られている｡
･APAC地域市場は､複数の産業分野にとって製造ハブとなっており､力強い成長が見込まれている｡継続的な都市化がインフラストラクチャの必要性の引き金となり､自動車､コンシューマエレクトロニクス､航空宇宙&防衛､ヘルスケア業種の3Dプリンティング採用を後押ししている､特に､中国､日本､韓国などの国々である｡
(詳細は､https://www.grandviewresearch.com/)