March, 22, 2017, Taegerwilen--オプテク・コンサルティング(Optech Consulting)によると、材料加工用レーザシステム世界市場は、2016年に6.8%成長、市場規模は新たな記録136億ドルを達成した。この増加は主に、約20%成長を達成した中国によるものである。
中国の製造業は、経済環境悪化にも関わらず、レーザベースの装置に巨額投資を続けた。ヨーロッパと北米のレーザシステム需要は、昨年は横ばい。日本は、世界のレーザシステム市場にプラスの寄与、これは日本円の価値が上昇したためである。供給側では、中国のレーザシステムメーカーは、国内の需要急増から大きな利益を受けている。一方、輸入は下降した。
切断、溶接、マーキング、積層造形に使用されるレーザマクロ加工システムは、市場全体の126億ドルの75%を占めた。この市場セグメントは、昨年4.5%成長で、工作機械市場を上回った。工作機械市場は、VDW(ドイツ工作機械メーカー協会)によると、3%減となった。とは言え、自動車産業が成長の主要原動力であり、ハイパワーレーザ溶接や切断装置に膨大な投資が行われている。
マイクロエレクトロニクス加工向けのレーザシステム市場は、126億ドル全体の25%を占める。このセグメントは、2016年に15%拡大した。これは、モバイルエレクトロニクス機器や、そのコンポーネント、例えばディスプレイや半導体などの製造にレーザ加工の利用が増加しているためである。
材料加工用のレーザ光源世界市場は、2016年は前年比5.4%成長で33億ドルとなった。ファイバレーザが現在、市場シェア40%で、CO2やエキシマレーザに代表されるガスレーザ(35%)、バルク固体レーザとダイオードレーザ(25%)を凌駕している。ファイバレーザ需要は昨年15%成長で、13億ドルに達した。主要アプリケーションは、切断、溶接、マーキング、積層造形。バルク固体レーザの市場規模は、超短パルスセグメントが伸びたが、パルス幅の長い製品セグメントは縮小した。ファイバレーザは引き続き、ハイパワーCO2レーザとバルク固体レーザからシェアを奪っている。その一方、CO2レーザはハイパワー切断と溶接でその市場シェアのほとんどを失い、今では主要アプリケーションはマーキングと非金属の加工になっている。加えて、マイクロリソグラフィ向けEUV(極紫外)世代用のCO2レーザの採用は、CO2レーザ市場への貢献度が高まっている。エキシマレーザは、主にマイクロリソグラフィとフラットパネルディスプレイ製造で使われる。その市場規模は、2016年は力強く伸びた、これはフラットパネルディスプレイアニーリング需要増加によるものである。