September, 2, 2016, Pittsburgh--積層造形(AḾ)、3Dプリンティングがますます一般的になってきており、研究者や産業は、これら複雑な形状の製造に固有の歪や応力を緩和しようとしている。ピッツバーグ大学スワンソン工学部とピッツバーグのメーカー、Aerotech社の研究者たちは、国立科学財団(NSF)から35万ドルの助成金を獲得して、AḾ向けに新たな高速計算法を開発することでこうした設計上の問題に対処する。
Dr Albert To准教授、主席研究者によると、積層造形で複雑な形状を作製する能力は、非常にメリットが大きく、また重要な課題でもある。「残留歪、残留応力を補正する設計の最適化および、後加工要件は、こうしたパーツでは数日、あるいは数カ月かかる可能性がある」と指摘する。
こうした難題を緩和するために、研究グループは、まず単純だが正確な熱力学的モデルを開発し、AḾパーツの残留応力や歪を予測できるようにする。次に、自由曲面と加工しやすい表面の両方をもつデザインを生み出せるトポロジー最適化法を開発する。Dr. Toによると、これはAḾパーツの形状的な複雑さと有機性を補正するものであり、歪や後加工の問題に貢献することになる。このようなアプローチは、次にAerotechが提供する実際のパーツや設計仕様を用いて開発、テストされる。
AerotechのStephen Ludwick氏は、「この協働によって開発されるツールでわれわれは、試行錯誤と再加工を最小限にしながら、積層造形で複雑なパーツを製造できるようになる。次に、先端的製造に携わっている他社も使っている高速モーションシステムで、当社は固くて軽量なコンポーネントを設計できるようになる」と話している。
「先進的機械理論を利用することで、われわれは積層造形で製造されるパーツのデザイン最適化を最小化できると考えている。したがって、デザインライフサイクルの時間も短縮できる。これは、米国の製造業におけるAḾの普及を促進し、積層造形加工の経済的持続性を一段と改善することになる」とDr. Toはコメントしている。