May, 18, 2015, New Haven--光学技術者が長年苦労して達成しようとしていたものは、進化がハチ、蝶、甲虫に生み出していた。イェール大学の研究チームによると、それは精密に組織化されたバイオフォトニック結晶で、太陽電池、光ケーブル、化粧品や塗料の改善にも使える。
同大学研究チームは、シカゴのアーゴン国立研究所(Argonne National Laboratory)で高強度のX線を使い、ある種の蝶、ゾウムシ、甲虫、ハチ、クモ、タランチュラを覆う髪の毛のような構造の色を生み出すナノ構造を調べた。これらナノ構造のアーキテクチャは、化学者や材料科学者が設計した化学ポリマと同じであることがNano Lettersに発表された論文で明らかになっている。
とは言え、このようなポリマを商用に大規模作製することは技術者には困難だった。
このような人工ナノ構造は、光と干渉して飽和色になるためには、甲虫や蝶の鱗粉に見られるように、桁違いに大きくなければならない。論文の筆頭著者、Vinod Saranathan氏によると、技術者、化学者、物理学者にとって、合成ポリマの自己組織化が大規模な所望の形状を達成するのは難しい。
「何百万年の選択で進化してきた蝶や甲虫などの節足動物は、自己組織化を利用してそのようなフォトニックナノ構造をごく普通に作り出すようだ。これは正に現在の光学的アプローチが求めていたスケールである」とシニアオーサ、Richard Prum氏はコメントしている。