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新開発の蛍光プローブでリソソームpHを検出

April, 24, 2015, Houghton--ミシガン技術大学の研究グループが開発した新しい蛍光プローブの目的は、リソソームの検出にある。
 リソソームは、動物細胞の廃棄物である。リソースは限られているので、有機物質は解体され、リサイクルされる。これがリソソームの働きである。同大学のJingtuo Zhang氏によると、多くの病気がリソソームの機能に関係している。Zhang氏と同氏のアドバイザ、Haiying Liuは、新しいプローブを開発した。これは、蛍光でリソソームの構造を明らかにする化学染料。
 「この種のリソソームプローブは、pHに反応し、それによって細胞の健康がより明確に分かるようになる」とZhangは説明している。リソソーム内での多様な酸性条件への反応が、この新しいプローブ固有の特徴。pHのわずかな変化でも非常に大きな問題を反映するので、これは重要である。現在、pHに感度のある市販リソソーム蛍光プローブはほとんどない。
 また、この蛍光は近赤外である。つまり、そのプローブは市販の線量よりも深く浸透する光を発するので、リソソーム構造のバイオイメージング向上に役立つ。
 この染料は最小の毒性しかない。研究チームは、新しい分子を、合成プロセスで造ることで毒性を減少させた。分子の合成には、ボロンジピロメテンコア(BODIPY)を用いた。炭素環が、三脚椅子のような、バルクBODIPYを作る。コアの機能部分は、溶融炭素環、窒素、ボロンおよび硫黄のセクション。BODIPYエッジは次にピペラジン環によって修正される。最後に、研究チームは長い鎖を接続した。一纏めにして、プローブはBODIPY環に集中した長脚分子となり、1980年代のToni Home Permストランドのような酸素で捻れた柔軟な炭素鎖が後続している。
 パーマがかかったような脚の長さは実際に重要である。酸素リッチのチェーンによって分子はより水に溶けやすくなり、身体に優しくバイオイメージング応用にも使いやすくなる。ピペラジンを加えることでリソソーム細胞を特に狙うようになり、BODIPYコアは適切な場所と蛍光で機能を発揮できる。 
 蛍光画像では、化学薬品はグロースティック(光る棒=ケミカルライト)のような明るい色として現れる。
 Zhangによると、「画像にズームインすると、きれいなドット構造が現れる」。緑と赤が、青い核の外側の丸みを帯びたリソソーム構造に集中している。
 理想的には研究チームは、彼らのチームのプローブと一般的な市販染料とがリソソームで重なり合っているオレンジを見たいと考えている。このオーバーラップは、そのプローブが正に適切な細胞構造を標的にしていることを示すものである。
 研究チームは、合成プローブを適用し、細胞培養とテストを監視した。また、チームは、リソソームのターゲティングと蛍光機能を失わせることなく、化学物質の細胞への影響を調和しようとしている。
 「そうなればウイン/ウイン(win-win)の状況だが、実際は一定の特徴のトレードオフだ」とTiwariは言う。低い毒性と近赤外特性を加えることが限定的なウインと言うことになる。
 研究グループは現在、製品の商用化を考えている。また、BODIPY蛍光プローブに変更を加えてリソソームターゲッティングをさらに強化し、毒性も一層低くすることを計画しいる。
(詳細は、www.mtu.edu)