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新しいラマンイメージングシステムが微細な腫瘍信号を検出

January, 15, 2026, Washington--MSUの研究チームは、腫瘍と正常組織を区別できるほど感度の高い新しいコンパクトなラマンイメージングシステムを開発した。このシステムは、ガンの早期発見と、分子イメージングを実験室外での実用化にする有望な道を提供する。

新しいラマンシステムは、腫瘍マーカーに結合する特殊な表面強化ラマン散乱(SERS)ナノ粒子からの非常に微弱な信号を検出するよう設計されている。粒子がサンプルや検査対象部位に付加されると、画像システムは信号を読み取り、腫瘍組織が存在しそうなスポットを自動的にハイライトする。

「従来のガン関連診断法は、組織サンプルの染色や病理医による異常の確認が必要で、時間も労力もかかる」と、ミシガン州立大学(MSU)定量健康科学工学研究所(IQ)の研究チームリーダー、Zhen Qiuは話している。「われわれのシステムは病理学を即座に置き換えるものではないが、診断を加速する迅速なスクリーニングツールとして機能する可能性がある。」

Optica Publishing Groupの高インパクト研究誌『Optica』で、Qiuらは新しいイメージングシステムを説明し、ラマン信号を同等の商用システムより約4倍弱く検出しつつ、ガン細胞と健康細胞を区別できることを示した。研究チームは、解析中に波長を変える掃引源レーザと、超伝導ナノワイヤシングルフォトンディテクタ(SNSPD)と呼ばれる超高感度検出器を組み合わせることでこの感度を実現した。

「この技術は将来的に、臨床医がガンを早期に発見し、生検の採集精度を向上させ、より侵襲の少ない検査を通じて病気の進行を監視できる携帯型または術中装置を可能にする可能性がある。最終的には、こうした進歩は患者の転後を改善し、診断の遅延を減らし、発見から治療への道のりを加速させる可能性がある」(Qiu)。

検出限界をプッシュ

Qiuの研究室は、SNSPDsが様々なイメージングプラットフォームの改善にどのように活用できるかを探求している。SNSPDsは超伝導線を使って個々の光粒子を検出し、非常に弱い光信号でも高速かつ非常に低いノイズで捕捉することができる。

このプロジェクトでは、SNSPDを使って、現在のラマンシステムで測定可能なラマン信号よりもはるかに弱いラマン信号を検出するプラットフォームを作りたいと考えていた。ラマンイメージングは、サンプルの分子の独自の光散乱フィンガープリントを測定することで、サンプルの化学組成をマッピングする。これらの信号はSERSナノ粒子を用いて増幅できる。

「この先進的なディテクタと、かさばるカメラに代わり光を効率的に収集するスエプトソース・ラマンアーキテクチャを組み合わせることで、同等の商用システムをはるかに上回る検出限界を持つシステムが生まれた。また、ファイバ結合構成とコンパクトな設計は、システムの小型化と将来の臨床応用を促進する」(Qiu)。

サンプル間の感度

研究チームは、ヒアルロン酸でコーティングされたSERSナノ粒子を用いて新システムを評価した。このナノ粒子は多くの腫瘍細胞で発現する表面タンパク質CD44に結合する。チームはまず、単純なSERSナノ粒子溶液のテストから始め、イメージングシステムがフェムトモル感度を達成できることを示した。その後、培養乳ガン細胞、マウス腫瘍、健康組織を検査した。

「SERSの信号は腫瘍サンプルで強く集中し、健康な組織ではわずかな背景情報しか検出されなかった。これはシステムの卓越した感度と、腫瘍と健康との信頼できる造影剤を提供する能力の両方を示している。さらに、標的化分子を調整または置換することで、この方法は他のガンタイプにも応用できる可能性がある」(Qiu)。

研究チームによると、システムを臨床に適したものに変換するには、より迅速な測定とより広範な検証が必要になる。現在、VCSELsなどの代替レーザ光源を用いたり、スイープ範囲を狭めることでイメージングシステムの速度向上に取り組んでいる。また、複数のバイオマーカーを同時に標的とする異なるナノ粒子を用いた多重化実験も計画している。