ヒューストン大学、初のスマート材料製ウエアラブル小児用ソフト外骨格を開発

May, 22, 2025, Houston--脳性麻痺の子供たちのための次世代の軽量で柔らかい外骨格を一目見れば、テクノロジーが世界的な課題の解決と生活の向上に果たす強力な役割が明らかになる。

子供たちが歩くのを支援するために作られたMyoStepは、運動機能障害に対処する。運動機能障害は、身体活動、セルフケア、学業への参加を厳しく制限し、発達の遅れ、社会的孤立、自尊心の低下につながる。MyoStepは、軽量で目立たず、スマートな素材とウェアラブル技術で作られており、子供とその家族の生活にシームレスにフィットするように調整されている。

MyoStepソフト外骨格は、NSF UH Building Reliable Advances and Innovation in Neurotechnology(BRAIN)Center、Industry–University Cooperative Research Center (IUCRC)とTIRR Memorial Hermanのチームによって、Electron Devices Magazineで紹介されている。

「MyoStepプロジェクトは、特に脳性麻痺の子供たちのための小児移動補助具の分野における大きな進歩を表している」と、NSF BRAINセンターのディレクターでHugh Roy and Lillie Cranz Cullen Distinguished Professor of Electrical and Computer EngineeringのJose Luis Contreras-Vidal氏は話している。

「MyoStepは、人工筋肉、スマートファブリック、包括的なセンサネットワークなどの最先端技術を統合することで、既存の外骨格が直面する課題に対する有望なソリューションを提供する」と同氏はコメントしている。

子どもたちが次のステップに進むのを支援
脳性麻痺は、歩行能力などの運動能力に影響を与える子供の一般的な神経障害であり、世界中で出生1,000人中、1〜4人の割合で発生する。

「外骨格はある程度の補助と安定性を提供するが、日常的な使用には不向きなことが多い。これらのデバイスは通常、子供の成長に対応できず、重すぎるままである。MyoStepは、人工筋肉、スマートファブリック、包括的なセンサネットワークなどの最先端技術を統合することで、既存の外骨格が直面する課題に対する有望なソリューションを提供する」とContreras-Vidal氏は話している。

健康な筋骨格の発達を促進し、子どもの成長に合わせて調整できる外骨格の必要性から、コントレラス・ヴィダル氏は、UTHealth Houstonの教授であり、同校のThe Wulfe Family Chair of Physical Medicine and Rehabilitationで、TIRR Memorial Hermannの医療責任者でもある臨床パートナーのGerard Francisco医学博士とともに、学際的なチームを結成した。

チームには、生体力学と整形外科手術の専門家(アリゾナ大学のChristopher J. Arellano)、TIRR Memorial Hermannの医療担当者、ヒューストン大学のIUCRC BRAINからの参加者として、衣装デザインとテクノロジー(Paige A. Willson)、工業デザイン(Elham MorshedzadehとJeff Feng)、機械工学(Francisco C. Robles HernandezとZheng Chen)、電気工学を学ぶ学生(Shantanu Sarkar、Aime J. Aguilar-Herrera、Lara Altaweel)、工業デザイン大学院生 (Hannah Ritchie)が含まれている。

「この研究は、脳性麻痺の子供たちの移動能力と自立性についての考え方に、画期的な前進をもたらす」とFrancisco氏は話している。