February, 13, 2015, Boston--タフツ医科大学(TUSM)と同大学生体医療科学サクラ校(Sackler School)の研究チームは、近赤外蛍光が骨関節炎経時変化の検出に使えることを初めて立証した。この新しいアプローチは骨関節炎薬剤の効果の分析に役立て、治療向上につなげられる可能性がある。
論文の筆頭著者、Averi A. Leahy氏によると、最もよく用いられているイメージング技術、X線は痛みのレベルを示すことができず、医師は軟骨損失の程度を見ることもできない。この点は、この病気の早期発見および十分なモニタリングにとって必要になる。研究チームはプローブの信号を計測するために、非侵襲的に膝の内部を見る光学イメージングシステムを用いた。
実験に用いた54匹のマウスは右膝が痛みを誘発する骨関節炎に罹っていて、実験グループとして使った。マウスの左膝は健全であり、コントロールグループとして使用。
2ヶ月にわたり研究チームは2週間毎に個々の膝を撮像し、蛍光プローブが信号を発しているかどうかを判断した。罹病している右膝は、骨関節炎の初期から中期にかけて、各検査時点で信号の明るさが増した。健全な左膝では信号レベルは低く、時間が経過しても明るさは大きく増えなかった。
タフツ大学生理学・病理学准教授、Li Zengの研究室は、関節炎治療の効果的な戦略を開発するために組織の形成と退化のメカニズムを研究した。研究チームは、関節炎によって起こる炎症に耐えられる、より強くて安定した軟骨組織生成に使えるアプローチを調べるために再生医療技術を用いた。
以前の研究で、マトリクスメタロプロチアナーゼ(MMP)という酵素の増加が、骨関節炎で起こる軟骨退化に寄与することが分かっていた。蛍光プローブで膝関節を見て、MMP活動を計測した。
(詳細は、now.tufts.edu)