Science/Research 詳細

神経細胞の活動に伴う分子変化をラマンスペクトルと機械学習で検出

August, 20, 2024, つくば--産業技術総合研究所(産総研)細胞分子工学研究部門 ステムセルバイオテクノロジー研究グループ 赤木祐香 研究員、木田泰之 研究グループ付、則元彩 テクニカルスタッフは、神経細胞の活動を評価できる新しい手法を開発した。

従来、神経細胞の活動を評価する技術は指標となる蛍光プローブが必要だった。研究成果ではラマン分光法という物質の中の分子を調べる光技術と機械学習を応用し、神経細胞の活動を迅速かつ正確に評価するシステムを開発した。
このシステムは単一の神経細胞だけでなく、神経細胞が集団で活動する神経核も計測できる。プローブ不要の非侵襲的な神経細胞評価システムは、再生医療や創薬における移植用細胞の品質管理や新薬の効果と毒性評価に貢献する。さらに、この技術は神経疾患の治療法の開発や神経科学の発展に役立つ。

この技術の詳細は、2024年7月3日に「Molecules」に掲載された。
(詳細は、https://www.aist.go.jp)