Science/Research 詳細

aeroPULSE FS50、脳計算の理解を広げる

December, 25, 2023, Copenhagen--NKT Photonicsによると、脳機能と細胞レベルの計算を理解するには、脳の広い領域にまたがる広範なネットワークで神経信号を制御および測定できなければならない。例えば、視覚野の信号は、視覚に変換される前に他の脳領域で処理される。

光学技術は、細胞レベルでの神経信号の研究に非常に効果的であることが証明されている。今日では、感光性微生物オプシン(opsins)や遺伝子導入された蛍光プローブを介して、活性を刺激し、測定することができる。脳の深部を覗く場合、2光子顕微鏡で超短パルスレーザを用いるのが標準的な方法になっている。市販のシステムは、比較的小さな脳領域で同じ視野(FOV)を画像化して刺激することができる。

近年の2光子メソスコープの進歩により、視野が広がり、25mm²の脳領域を画像化することが可能になった。これまで、メソスコープでは神経信号しか測定できなかった。メソスコープを使って刺激することはできない。ある領域を刺激しながら、他の領域の領域間信号を観察することができれば、分散ニューラルネットワークにおけるフィードフォワードやフィードバック処理を単一細胞の精度で把握することができる。これを可能にするために、UC Berkeleyチームは、光刺激用のaeroPULSE FS50超短パルスファイバーレーザと、5 mm x 5 mmのFOVを特徴とする2光子メソスコープ(Thorlabs Inc.)を組み合わせたプラットフォームを開発した。

Dr. Lamiae Abdeladim と Hillel Adesnik教授は、この全光学式読み取り/書き込みプラットフォームを開発した。これは、1mm²の領域を刺激し、25mm²の領域での活動を記録する。

両者は、3Dホログラフィックモジュールを時間的集束用に再設計し、顕微鏡の可動式メインフレームに取り付けられた延長ブレッドボードにはめ込んだ。この設計では、ホログラフィックモジュールは、X、Y並進、回転などの電動顕微鏡フレームによって制御される寸法に対して不変のままである。さらに、新しい光刺激パスは、メソスコープの広いFOVや、様々な生物学的イメージングタスクに必要な移動能力を損なうことはない。

2光子ホログラフィックメソスコープ技術で神経科学を変革
3D-SHOT(3次元スパースホログラフィックオプトジェネティクスとテンポラルフォーカシング)を利用した3Dホログラフィックモジュール。aeroPULSE FS50からのフェムト秒パルスは、920nmのイメージングレーザと直交して入射。両方のビームは、ロングパスダイクロイックビームスプリッタ(M6/D2)を使用して分離される。3D-SHOTに必要な光学系はブレッドボード上に配置され、ブレッドボードはスコープ全体の回転に合わせて移動する。2つのビームは、対物経路に入る前に、別のダイクロイック(D3)を使用して再結合される。

論文の著者は、2光子ホログラフィックメソスコープが神経科学に革命を起こす可能性を秘めていることについて論じている。これにより、神経活動の正確な制御と監視が可能になり、脳機能、同期、および脳領域間のコミュニケーションに関する貴重な洞察が得られる。

さらに、シングルセルの分解能とミリ秒の精度で信号伝達を最適化することで、ブレイン・マシン・インタフェースの強化にも見込があり、例えば、義肢の制御など、改善可能性がある。メソスコープの広いFOVは、その有用性をより大きな脳を持つ種に拡大し、新しい独自の実験を容易にする。これにより、システム神経科学における重要な技術となり、摂動実験を可能にし、脳機能の理解を深めることができる。

結論として、メソスケールの2光子ホログラフィックオプトジェネティクス(光遺伝学)は、システム神経科学において極めて重要な技術となる運命にある。画期的な実験に力を与え、これまで手の届かなかった脳機能の理論を探求することができる。aeroPULSE FS50とメソスコープの組み合わせにより、研究者たちは、様々なスケールや種の神経活動を研究するための前例のないツール、つまり脳とその複雑な機能の理解を深める大きな可能性を秘めた強力な技術を開発したのである。