VASCOVIDプロジェクト、成功裏に終了

September, 14, 2023, Jacksonville--EUが資金提供するプロジェクトは、重症患者の微小血管の健康状態を監視するポータブルで非侵襲的なリアルタイムフォトニクスプラットフォームの開発に成功し、2年半後に終了する。
集中治療室(ICU)に入院した患者を対象とした数ヶ月の臨床試験の後、このデバイスは引き続き商品化へ向けて進み、臨床医は、さらに他の病気の患者の研究にそれを使用する。

イノベーション活動の緊急要請
その枠組みの中で、欧州委員会は、パンデミックとその余波に対処するための革新的な行動の緊急呼びかけを開始し、医療技術とデジタルツールを開発する13のプロジェクトの1つとしてVASCOVIDを選択した。

同プロジェクトのアイデアは、パンデミックの最初の数週間に、異なる3か国のICUsで数100人の患者をテストした国際研究として、Hemocovid-19臨床試験展開後に生まれた。試験後、研究者らは、Covid-19患者の微小循環が変化し、これらの変化の重症度がCOVID-19によって引き起こされる急性呼吸窮迫症候群の重症度に関連していることを発見した。

研究の緊急性のため、研究者が補正する必要があるいくつかの欠点があった。Hemocovid-19試験はパンデミックの最中に設計されたため、研究者は、正確さと精度が低下した、すでに利用可能な市販の近赤外分光装置を使用した。これは、組織の酸素化に関する情報を提供できるだけである。また、最終的には、特定のプロトコルの標準化も必要だった。

主要なバイオマーカーを取得するための完全統合システム
着実に、Covid-19のパンデミックが制御され始め、チームは一般的なICU患者の研究に集中することを決定し、追加のプロトコルを導入した。そのデバイスを開発するために、VASCOVIDチームは、ICFOとミラノ工科大学(Politecnico di Milano)の2つの研究機関、臨床パートナーとしてのタウリ・デ・サバデル病院(Hospital Corporació Sanitària Parc Taulí de Sabadell)、3社のスタートアップフォトニクス、BioPixS、Pionirs、HemoPhotonics、IoTとAIに焦点を当てたSplendo、規制関連業務会社Asphalionを集めた。

VASCOVIDプラットフォームの2つのプロトタイプが開発された。コア技術である時間分解近赤外分光法(TRS)と拡散相関分光法(DCS)は、組織の深さ1cm以上に浸透するNIR光をベースにしている。これらの技術を近赤外分光法(NIRS)と統合することにより、同デバイスは微小血管の血中酸素飽和度、血流、および推定酸素代謝を測定する。さらに、刺激的なテストにより、内皮機能を反映した微小血管反応性の評価も可能。このプラットフォームは、非侵襲的な方法で測定し、正確で堅牢な情報をリアルタイムで提供するので、臨床医は患者の健康状態に関する決定を下すために使用できる。

同デバイスのもう一つの重要な特徴は、その可搬性とワイヤレスである。臨床医はプラットフォームを患者のベッドサイドに移動し、必要なら後に部屋の外に保管することで、患者を簡単にモニタすることができる。

新しい応用分野
プラットフォームはテストおよび検証され、現在の医療機器規制に準拠していることを確認し、200人以上の患者と健康なボランティアを測定した。

デバイスを広く利用できるようにするという最終目標により、チームはビジネスと商業化計画を作成した。研究者は、デバイスのさらなるアプリケーションのビジョンを開発し、新しいパイロット研究を設計し、他の分野でプラットフォームをテストした。現在、このデバイスはICU獲得性筋力低下(ICU-AW)の患者をモニタしており、ICU後の個別化理学療法に役立つ可能性がある。チームはまた、神経モニタリングに焦点を当てた原理実証を開発し、新しいバイオマーカーの推定や体液蘇生の管理など、他の医療分野でもプラットフォームをテストする。
(詳細は、https://www.icfo.eu/)