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血中の糖鎖構造(glycan structure)がタウレベルに関連

June, 21, 2023, Saratoga--アルツハイマー病の早期診断と治療は、確実でコスト効果のよいスクリーニング法を必要とする。Karolinska Institutetの研究チームは、血中のある種の糖分子がタオレベルに関連していることを発見した。タオは、重度認知症の発現で重要な役割を担うタンパク質。
Alzheimer’s & Dementiaに発表された研究は、10年先行して始まりを予測できる簡単なスクリーニング法である。

「糖分子で構成された構造、グリカンの役割は、認知症研究では、比較的未開拓の領域である」と医学生、Robin Zhouは言う。同氏は、Karolinska研究所、神経生物学、ケア科学と社会(VS)付属研究者。「研究では、血液グリカンレベルが、その病気の進行中、早期に変わることを実証している。これは、血液テストと記憶テストだけでアルツハイマー病のリスクを予測できることを意味する」。

アルツハイマー病では、脳のニューロンが死ぬ。これは、タンパク質アミロイドベータとタオの異常な蓄積と考えられている。アルツハイマー病薬の臨床テストは、遅くなりすぎない前に、そのプロセスを逆転させるには、処置は、病気進行の初期に始めるべきことを示している。つまり、あまりに多くのニューロンが死ぬ前である。

もっと多くのバイオマーカーが必要
アルツハイマー病の非侵襲的スクリーニング法には、実際的および経済的必要性がある。血中マーカーが望ましい、脳脊髄液からサンプルを採るのは難しく、脳イメージングは、高価だからである。

カロリンスカ研究所の研究者は、血中の一定のグリカンレベル、二分されたNーアセチルグルコサミンの表示を使って、アルツハイマー病進行のリスクを予測できることを示した。

研究グループは、以前に、アルツハイマー病の人々のタオタンパク質とグリカンレベルとの関係性を実証したが、これらの分析は、脳脊髄液で行われた。グリカンは、タンパク質表面に見つかる糖分子であり、生命の構成要素であり、身体でこれらのタンパク質の位置と機能を決定する。

血液グリカンレベルを計測することで研究者は、グリカンとタオのレベルが一致する個人が、アルツハイマー病タイプの認知症を二倍以上、発症することを確認した。

「血液グリカンとタオのレベル、リスク遺伝子APOE4およびメモリテストを考慮した簡単な統計モデルが、アルツハイマー病の予測に使えることも示している。記憶喪失などの兆候が現れる前、ほぼ10年、80%の信頼性で予測できる」とSophia Schedin Weissは、説明している。同氏は、研究所NVS講師。

17年の追跡調査
その成果は、233名のSwedish National Study on Aging and Care in Kungsholmen (SNAC-K)参加者をベースにしている。サンプルは、2001年と2004年に集められ、参加者は、記憶喪失と認知症の存在などの要素に関して定期的にモニタされた。追跡は、3年~6年ごとに行われ、17年継続された。

研究チームは、SNAC-K研究の残りの参加者、およびスウェーデン内外の他の老化調査の参加者からの血液サンプルを今後分析する。

「われわれは、血中グリカンが、アルツハイマー病の人々の現在のスクリーニング法の価値ある補完となり、その病気を早期に検出できるようになることを望んでいる」とDr Schedin Weissは、コメントしている。
(詳細は、https://news.ki.se/sugar-molecule-in-blood-can-predict-alzheimers)