生きたマウスの脳に遺伝子発現をリアルタイムで見るイメージング技術

October, 5, 2022, Minneapolis--新しいイメージング技術により研究者は､生きたマウスの脳に遺伝子発現をリアルタイムで見ることができる｡

ミネソタ大学ツインシティ校がリードするチームは､科学者やエンジニアが､生きたマウスの脳のmRNA分子を可視化する新技術を開発した｡これは､特に､記憶の形成や蓄積過程で生成される一種のRNAである｡研究により､記憶が脳でどのように形成され､蓄積されるかについて新たな洞察を明らかにし､研究者はアルツハイマー病などの疾患について新しい情報を獲得できる｡

論文は､査読学術誌､Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America (PNAS)に発表された｡

｢われわれは､脳における記憶について､まだ､ほとんど知らない｣とU of M電気･コンピュータ工学部准教授､論文の主筆､Hye Yoon Parkは言う｡｢mRNA合成が記憶にとって重要であることはよく知られているが､これを生きた脳でイメージングできなかった｡われわれの研究は､この分野に重要な貢献である｡現在､われわれは､この新しい技術をもっており､神経生物学者は､様々な異なる実験に､また将来的には記憶テストに､その技術を使うことができる｣｡

マウスが､グリーン蛍光タンパク質でラベルづけしたmRNAを生成するようにマウスを遺伝子操作することで研究チームは､マウスの脳が､何時､どこでArc mRNA､を生成するかを見ることができた｡これは､研究者が探しいた特殊タイプの分子｡

マウスは生きているので研究者は､長期間それを研究することができた｡この新しいプロセスを使って､チームは､マウスに対して2つの実験を行った｡そこでは､マウスが記憶を形成､蓄積するときにニューロンが何をしているかを1ヶ月､リアルタイムで見ることができた｡

歴史的に､神経科学者は､記憶が形成されるときに､脳のあるニューロングループが発火することを理論化した､またその記憶あるいはイベントが思い出されるときに､その同じ細胞が再び発火することも理論化した｡しかし､両方の実験で､研究チームは､マウスの記憶を発動すると毎日､異なるニューロングループが発火することを確認した｡

｢われわれの研究は､記憶の生成と回復｡これがどのように起こるかを理解できれば､アルツハイマー病や他の記憶関連疾患の理解で非常に役に立つ｡アルツハイマー病の多くの患者は､まだどこかに記憶を蓄積している｡患者は､記憶を読み出せないだけである｡だから長期的には､恐らくこの研究が､病気克服に役立つだろう｣(Park)｡
(詳細は､https://twin-cities.umn.edu)