April, 14, 2022, 神戸--神戸大学先端バイオ工学研究センター/大学院科学技術イノベーション研究科の石井純准教授、平山英伸特命助手らの研究グループは、静岡県立大学大学の原清敬准教授、大阪大学の戸谷吉博准教授、松田史生教授らと共同で、微生物である大腸菌に光エネルギー利用タンパク質(ロドプシン)を導入して、光で活性化できるエネルギー産生能力を賦与することで、大腸菌による有用物質の生産性を向上させることに成功した。
この技術は、低炭素社会に資する微生物による様々なものづくり(バイオプロセス)への貢献が期待できる。
研究成果は、 Metabolic Engineering に 2022年 3 月 26日付けで掲載された。
研究の要点
・バイオものづくりを担う微生物において、光をエネルギー源として利用する技術を開発。有用物質生産を効率化し、低炭素化できることを実証
・これまで微生物の開発の多くは微生物の代謝を大規模に改変することで、本来の微生物が生きるためのエネルギーをものづくりに振り向け、有用物質の生産性を向上させてきたが、この技術では外部エネルギーである光を利用することで微生物本来の代謝を乱さずに有用物質の生産性の向上が可能になる
・低炭素化に資する微生物を利用した有用物質生産(発酵、バイオプロセス)における生産性の向上に期待
(詳細は、https://www.kobe-u.ac.jp)