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食品の化学物質が重要なSARS-CoV-2酵素を抑制

January, 8, 2021, Raleigh--ノースカロライナ州立大学(NC State)の植物生物学者の新しい研究によると、グリーンティー、マスカディン葡萄、ダークチョコレートなど食品、飲み物の化学物質は、SARS-CoV-2の特別な酵素、つまりタンパク質分解酵素(プロチアーゼ)と結びつき、機能を阻止することができる。

NC Stateの植物・微生物学教授、De-Yu Xieによると、プロチアーゼは細胞やウイルスの健康と生存能力にとって重要である。プロチアーゼが抑制されると、細胞は多くの重要な機能を実行できなくなる、例えば複製だ。

「われわれの研究室の焦点の1つは、食品や薬草に、ウイルスがヒト細胞に付着する方法、あるいは人細胞内でウイルスの伝搬の仕方のいずれかを阻止する機能性食品を見つけることだ」とXieは説明している。

研究では、NC Stateの研究者は、コンピュータシミュレーションとラボ研究の両方を行った。これは、SARS-CoV-2ウイルスのいわゆる「メインプロチアーゼ」(Mpro)が、多くの様々な、強力な抗炎症性、抗酸化物質特性で知られている植物の化学物質に直面したときに、どのように反応するかを示すものである。

「SARS-CoV-2のMproは、ウイルスが複製、結集するために必要になる。このプロチアーゼを抑制または非活性化すると、ウイルスは死ぬ」(Xie)。

コンピュータシミュレーションは、調べたグリーンティー、2つのマスカディン葡萄変種、カカオパウダーおよびダークチョコレートからの化学物質が、Mproの異なる部分に結びつくことを示していた。

「Mproは、化学物質で満たされる‘ポケット’のような部分を持つ。そのポケットがいっぱいになると、そのプロチアーゼは、重要機能を失った」(Xie)。

Xie研究室のPh.D学生、Yue Zhuが行った試験管ラボ実験は、同様の結果を示した。グリーンティーやマスカディン葡萄の化学物質は、Mpro機能抑制に見事に成功した。カカオパウダーやダークチョコレートの化学物質は、Mproの活動を半分程度に減らした。

「グリーンティーは、Mproのポケットの様々なサイトに結合する試験済み化学物質が5あり、基本的に、機能抑制が圧倒的である。マスカディン葡萄は、その皮やタネにこれら抑制性化学物質を含んでいる。植物は、こうした物質を使って自己防衛するので、植物の葉や皮がこうした役に立つ物質を含んでいることは驚くにあたらない」とXieは話している。

(詳細は、https://news.ncsu.edu)