Science/Research 詳細

ポータブル光音響乳房イメージングシステム

October, 19, 2020, Buffalo--Buffaloで開発中の新しいポータブルイメージングシステムは、密度の高い乳房の女性で乳ガン特定を改善する可能性がある。
 研究成果は、IEEE Transactions on Biomedical Engineeringに発表された。

 研究は、バッファロー大学をリーダーとして、Roswell Park Comprehensive Cancer Center and Windsong Radiologyと協働で行われた。

「われわれは、光と超音波技術を組み合わせた新しいイメージングシステム、Dual Scan Mammoscope(DSM)を開発している。それは乳ガンの早期発見に貢献する可能性があるとわれわれは見ている。したがって、生存率が向上する」とUB研究者、研究の主筆、Jun Xiaは話している。同氏は、医用生体工学学部准教授。

疾病対策予防センタによると、通常のマンモグラムは、乳がん早期発見のために医者が利用できるベストのテストである。しかし、密度の高い乳房組織の女性には効果が少ない。

そうした場合には、MRIなど代替法がある。しかしMRIテストは高価であり、アレルギー反応を起こす可能性がある静脈内造影剤を必要とする。また、簡単に持ち運びできない。

Dual Scan Mammoscope(DSM)は、イメージングのために患者が直立して胸を押しつける点では、マンモグラムと同じである。しかし、マンモグラムと違い、DSMでは胸を穏やかに押し付けるだけでよい。テスト中に女性が経験する強い苦痛を軽減できる。

マンモグラムと違い、DSMは放射線フリーテストである。それはレーザを使って乳房組織を照射する。つぎにこれが音響波を生成し、超音波技術で計測される。レーザと超音波の組み合わせは、光音響トモグラフィというイメージング技術である。

MRIは、造影剤を必要とするが、DSMテストはヘモグロビンを利用する。これは、赤血球細胞のタンパク質で、体中に酸素を運ぶ。研究チームが開発中の技術の特徴は、2つの同時スキャンである。一つは乳房の下から、他方は乳房の上からスキャンする。

Xiaによると、その設計が適切な光送達と音響検出を保証し、乳房組織深部のイメージングを可能にする。それは、ポータブルでもある。例えば、可搬マンモグラムユニットに簡単に収まる。

最初のラボテストでは、チームは、乳房サイズ、B、D および DDを撮像した。調査は、D乳房テストにスポットを当て、7㎝のイメージングを明らかにした。研究チームによると、光音響イメージングがそこまでの深さを撮像したのは初めてである。

Xiaによると、腫瘍が十分に血管を発達させていれば、DSM法は、サブミリメートルの範囲の腫瘍検出で有望さを明らかにする。

チームは、さらなる研究を予定している。DSM装置の効果を確実にするために、様々な乳房サイズや腫瘍特性の患者をもっと多くイメージングする。
(詳細は、http://www.buffalo.edu)