June, 12, 2019, Washington--新開発の内視鏡で医師はクローン病が原因の内臓の変化がよく分かるようになる。この追加情報は、炎症性大腸炎の痛みを伴い、消耗させる形態の処置改善に役立つ。この病気は現在、米国では数十万人の成人を襲っている。
ミシガン大学の研究チームは、Biomedical Optics Expressに、光音響イメージングに使用される新しいデバイスを発表した。これは、比較的新しい生体医療イメージング法で、光を使って組織に音波を発生させ、超音波イメージングで組織を捉える。
「この新しいイメージング技術は、個々のクローン病患者のより正確な治療計画に役立つ。これにより、もっと的を絞った処置が可能になり、処置による弊害最小化に役立つ」と研究チームのリーダー、Guan Xuは話している。
クローン病は、炎症と線維症の両方が原因で、腸に狭窄が生ずる。炎症によって起こる狭窄は薬剤で処置できるが、線維症によるものは、外科的に切除しなければならない。
「現在、炎症と線維症を区別するために腸内で利用できるイメージング法は存在しない。狭窄における線維症の存在と発達を正確に見極めることの難しさは、クローン病の治療法決定を大いに複雑にしている」とXuは言う。
新しい研究では、研究チームはカプセル形状の光音響イメージング内視鏡を開発した。このイメージング技術が超狭窄の炎症と線維症の特性評価に使えるかどうかを調べることが目的である。そのカプセル形状プローブは、7㎜径、19㎜長だった。
研究チームは、近赤外1310nmの光を送達するために、その内視鏡を設計した。この波長はコラーゲンタンパク質で吸収され、それが線維症の特徴となるからである。光吸収は、タンパク質がわずかに膨張する原因であり、超音波イメージングを使って捉えることができる機械振動になる。強い信号を生成するために、研究チームは、1310nmの光を最大化するように内視鏡を作製した。
炎症と線維症の区別
研究チームは、新しい内視鏡をウサギモデルでテストした。ウサギは、炎症だけ、または線維症と炎症の混合で超狭窄を起こしているかのいずれかである。実験は、内視鏡光音響イメージングアプローチが、炎症性狭窄と線維症性狭窄を定量的に区別できることを示した。ウサギ使った、もう一つの研究は、内視鏡が線維症の発達を時間経過とともに定量化もできることを実証した。
「われわれが実証した方法は、侵襲性が少なく、超狭窄の線維症を直接判定することができる。これは、従来の医療イメージング法では実証されていなかった」とXuはコメントしている。
研究チームは現在、内視鏡を小さくして、結腸鏡、大腸を調べるために使用される柔軟なファイバオプティック計測器の計測チャネルを通れるようにしようとしている。これにより、医師は、処置前に直ぐさま診断情報が得られる。追加手順は不要となる。