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UTアーリントン、新しいナノ粒子でガン治療

April, 24, 2014, Arlinton--テキサス大学(UT)アーリントンの物理学者、Wei Chen教授は、セキュリティ関連放射線検知で使用する発光ナノ粒子作成中に偶然、光力学ガン治療が前進する可能性を発見した。
 Wei Chen教授は、テキサス大学アーリントンの応用ナノテクノロジーによるセキュリティアドバンスセンタ共同ディレクタで、物理学者。同教授が、研究室で作製した銅-システミアン(Cu-Cy)複合体をX線長時間露光テストしているとき、説明のつかない発光低下を発見した。さらに観察を続けて、Cu-Cyナノ粒子が一重項酸素を放出するにともないエネルギーを失っていることを見いだした。一重項酸素は毒性副産物で、光力学治療(PDT)で癌細胞破壊に用いられる。
 Chen教授は連邦資金の癌研究も行っているので、発見の意味を理解した。テストによってCu-Cyナノ粒子をX線に当てることで腫瘍の成長を著しく遅らせることが明らかになった。
 腫瘍組織に導入された感光薬剤が光を受けて毒性の一重項酸素を生成するときにPDTは癌細胞を破壊する。ある研究では、露光には、可視光か近赤外レーザを使用する。別の研究では、腫瘍に発光ナノ粒子を導入することで成功率が高くなることが分かっている。研究者は、発光ナノ粒子を近赤外光、X線で活性化する。これは、次に感光薬剤を活性化することになる。
 いずれの方法も深い組織の癌治療には限界がある。効果的でないか、活性化に必要な光源が深いところまで届かないかのいずれかである。Chen教授によると、X線誘導Cu-Cy粒子は、X線が組織の深いところまでとどくので、現在の感光薬剤よりも優れている。また、Cu-Cyナノ粒子は、有効になるために他の感光薬剤を必要としないので、治療がより簡便になり、効果的、経済的になる。
 Chen教授の研究チームは、Cu-Cyを人の乳ガンと前立腺ガンでテストし、X線露光と組み合わせることで治療効果が出ることを実験室で確認した。
 この新しいナノ粒子のもうひとつの優位点は、健康な細胞に対する毒性が低いことである。また、Cu-Cy強度フォトルミネサンスとX線ルミネサンスは細胞イメージングにも使用できる。