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MIPT、光学的心拍数記録システムを3Dプリント

April, 9, 2019, Moscow--米国のジョージワシントン大学とロシアのモスクワ物理学・技術研究所の国際研究チームは、心臓の電気的活動のマルチパラメタ光マッピング用のオープンソースソリューションを開発した。
 開発された技術は、同時にマルチパラメタをモニタする。例えば、電気的興奮と細胞内カルシウム濃度の変化の両方。この技術は、心不整脈の背後にあるメカニズムの理解向上に有用なツールである。マッピングシステムコンポーネントの3Dモデルやデータ解析のソースコードは、公開され、この新ソリューションから他の研究グループが恩恵を受ける。研究成果は、Scientific Reportsに掲載された。
 心臓の興奮-収縮は、多くの相互作用現象に関わる。主として電気的興奮とカルシウム濃度の変動である。通常、興奮は、右心房、いわゆる洞房結節の細胞群によって始められ、心臓伝導系を通して心房と心室に広がる。
 現在、不整脈の背後にあるメカニズム研究の主要技術は光マッピングである。この技術は、生体外全心臓、または心臓組織スライスの蛍光染料の灌流に基づいている。多くの細胞パラメータの変動を、高速カメラを使って、この方法で追跡できる。装置の高コストとサンプルのマルチパラメータの同時モニタリング、関連信号の処理という技術的課題が、生物学界で光マッピングの普及を阻んでいる。
 これに対処するために、論文の著者たちはオープンソース、拡張可能なシステムを開発した。このシステムは、心臓の電気的興奮と細胞内カルシウム動態を同時に追跡する。カメラ、レンズ、ポンプを除く全システムコンポーネントが3Dプリントされた。全てのコンポーネントの設計は現在公開されているので、どこの研究室でも同様のツールを再現できる。研究チームの計算では、これは市販製品と比較して、最大20000ドルの節約になる。設計とともに、チームは信号処理用のMatlabベースRHYTHMソフトウエアのコードもオープンソースしている。
 「現在のソフトウエアバージョンは、活動電位やカルシウム濃度変化を分析するための多くのモジュールを持っている。しかし、アーキテクチャは、例えば、代謝性変化(NADH濃度)の同時計測ができる新しいモジュールを加えられるようになっている」とMIPTヒューマン生理学研究所主席研究者、Roman Syunyaevは説明している。