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ナノバルーンとレーザで抗癌剤をターゲット癌細胞に投与

April, 14, 2014, Ontario--バッファロウ大学生体医用工学助教授、Jonathan Lovell氏は、癌細胞に抗癌剤を直接投与する方法を開発している。ここで使うのは、ナノバルーン(PoP-リポソーム)と赤色レーザ。
 ナノバルーンは、有機化合物ポルフィリンと、植物油と同じフォスフォリピッドでできている。従来の化学療法と同じように、ナノバルーンは静脈を通して患者に投与される。
 しかし、ナノバルーンは抗癌剤をカプセル化しているので、健康な身体組織との相互作用は弱まる。
 マウスを使った実験では、Lovell氏は体内のターゲットサイトで赤色レーザをナノバルーンに照射した。レーザはナノバルーンを開放し、薬剤が放出される。
 レーザのスイッチを切ると直ぐにナノバルーンは閉じ、癌増殖を誘発するタンパク質と分子を取り込む。医師は、血液採取あるいは生検によってナノバルーンを回収することができる。
 こうしてナノテクノロジーは、腫瘍の環境を「化学的にスナップショットする」ことができる。他の方法では、判定は非常に難しい。
 「このように考えればよい」とLovell氏は言う。「ナノバルーンは潜水艦だ。薬剤は荷物。われわれはレーザを使って潜水艦のドアを開ける、そうして薬剤を放出する。レーザのスイッチを切って、ドアを閉める。次に、血液循環を通じてその潜水艦を回収する」。
 同氏は基礎研究を続けて、この療法がマウスの腫瘍破壊でうまく作用する理由をさらによく理解し、そのプロセスを最適化する。人体実験は5年以内に始まる、とLovell氏は言う。