August, 26, 2016, Lund--ルンド大学の新しい研究によると、鳥の飛行速度は様々な要因で決まる。中でも最も驚くべきは、群れのサイズが鳥の飛行速度に大きく影響を与えることである。群れが大きくなればなるほど、飛行速度は速くなる。
ルンドの科学学部の研究チームは、複数の要素が同時に作用して鳥の飛行速度にどのように影響しているかを示した。鳥の形態、つまり鳥の重さと翼の形状は1つの要素である。風の方向と速度がもう1つの要素、状況(餌の探査、長距離移動)が第3の要素。
しかし、研究チームを最も驚かしたのは、群れのサイズが鳥の飛行速度に主要な影響を与えていることだった。
群れが大きくなるに従い飛行速度が増すことを研究者が明らかにすることに成功したのはこれが初めてである。計測はエーランド(Öland)で行われた。ここでは、研究チームは、鳥の形態を評価し、異なる群れの鳥の数を数えた。続いて、オーニソドライト(ornithodolite)を使用して様々な群れの速度を計測することができた。オーニソドライトとは、レーザ測距付望遠鏡で、速度と方向、風の高さと横角度を記録する。
結果は明白である。鳥の種類に関係なく、より大きな群れほど飛行速度は速い。1つの理論は、大きな群れでは、重量の思い鳥が多く、軽い鳥の群れよりも速く飛ぶ。大きな群れでは、特にガンなどが編隊飛行をする場合、他の鳥の背後で起こる乱気流を利用しやすい。乱気流を利用すると、高速を維持しやすくなる。
エーランドでの研究に加えて、研究チームは、秋と春にサハラに渡るアマツバメを研究した。様々なルートと速度、どのように餌を見つけるか、そのエネルギーの効率利用の仕方など。
研究結果から、スウェーデンからサブサハラと逆のルートで、アマツバメは最も効率的なルートを選択することが分かった。サハラへの渡りルートは、1年の異なる時期におけ餌へのアクセスと強く関連している。また、異なる地域で春と秋に変化する風況にも関連している。
「アマツバメは風とともに移動することを選択する。秋には、コンゴ盆地を横断する中央ルートが最も好都合である。春は、リベリアを通るもっと長い西ルートが、追い風に加えて餌が多い」とSusanne Åkesson教授は説明している。