July, 6, 2016, Boston--アライドマインズ(Allied Minds)社の子会社、セファロジックス(Cephalogics)は、同社の高密度散乱光トモグラフィ(HD-DOT)システムが、健康な被験者の視覚刺激からの大脳皮質かん流における非常に小さな焦点の変化を計測、モニタリングできる、と研究結果を発表した。
この非侵襲、ポータブルかん流イメージングシステムは脳卒中、外傷性脳損傷患者の局所脳酸素化を連続的にベッドサイドでモニタリングするために設計されている。これらの結果およびこのコンパクト機器のウェアラブルデザインを前提にして、セファロジックスは仮想現実やゲームなどの非臨床アプリケーションも探求している。
視覚野反応の網膜部位のマッピングは、かん流の小さな局所的変化を生成可能であることから、PETやfMRIの早期評価で広く使用され、採用されている。一般的な網膜部位刺激実験を利用して、セファロジックスのHD-DOTシステムは、標準的なPETや機能MRI(fMRI)を使用する早期の研究と合致する網膜部位視覚刺激を撮像できることを実証した。これは、極めてコンパクトな形状の、ファイバオプティックフリーのDOT(Diffuse Optical Tomography)システムを使った視覚野の網膜部位刺激イメージングの最初の報告である。これらの結果は、HD-DOTの先駆者、ワシントン大学Joseph P. Culver, PhDの以前の成果を再現するものである。
「われわれが示した空間的に詳細な網膜部位マップは、このコンパクトなシステムが、以前は大型の電子システムと重いファイバケーブルを必要とした研究成果を再現できることを実証している。われわれの機器のコンパクトでポータブルな特性は、DOTをベッドサイドに持ち込みながらも高性能を維持できる形状にしている点にある」とセファロジックスの主席研究者、Chandran Seshagiri氏はコメントしている。
この研究でセファロジックスのHD-DOTシステムにより計測した皮質かん流の変化は、脳損傷患者に関わる一般的なかん流の変化よりも大幅に小さい。同様に、この研究で使用した視覚刺激に反応して変化する皮質組織領域は、脳損傷で一般に見られるかん流欠損の空間広がりよりもはるかに小さい。そのような小さな皮質組織のかん流の変化を計測する能力は、セファロジックスのシステムが、脳かん流イメージングにとって必要な感度と空間分解能を達成できることを実証している。臨床医がベッドサイドで連続イメージングとかん流計測が簡単にできることは、虚血および関連の不利な結果を回避するために、かん流欠損の特定と処置に役立つ。
(詳細は、www.cephalogics.com)