May, 27, 2016, Washington--パデュー大学、インディアナ大学医学部、上海光学・精密機械研究所の研究チームは、高感度光音響カテーテルプローブが心臓病の特定にどのように役立つ可能性があるかを実証した。
プラークが動脈内に蓄積すると、動脈が厚く硬くなる原因となる。プラークが破裂すると、最終的には血流をブロックし、心臓発作、脳卒中あるいは身体全体の他の問題につながる。
アテローム性動脈硬化として知られる状況は、心疾患の主形態であり、前世期では世界的に主要な死因だった。現在、生きた患者の破裂の危険があるプラークを常に、正確に診断するイメージングツールは存在しない。
しかし、動脈内部の3D画像を生成する、心臓血管光音響(IVPA)イメージングとして知られる新しいイメージングシステムが、破裂寸前のプラーク診断に役立つ可能性がある。
研究チームは、従来の装置を改良し、小型プローブで光と音響波が共線的にオーバーラップする新しいIVPAカテーテルデザインを開発した。そのデザインは、IVPAイメージングの感度とイメージング深度を大幅に改善することができ、その滑らかな細部のすべてにおいて脂肪質の動脈を明らかにすることができる。
パデュー大学ポスドク、論文の筆頭著者、Yingchun Caoによると、IVPAイメージングシステムのカテーテル共線デザインによって動脈内の脂肪情報を非常に深く、多く見ることができる。
IVPAイメージングは、高速パルスレーザの光ビームを受けた分子からの超音波信号を計測することによって機能する。新しいプローブは、光ビームと音波が、イメージング中に最後まで同じパスを共有することができる、つまり「共線」オーバーラップである。従来の設計は、クロスオーバーラップだった。
これによって装置の感度とイメージング深度が向上し、人の冠動脈を内腔から血管周囲の脂肪まで、6㎜の深さで高品質IVPAイメージングできる。
発表論文
Paper: Y. Cao, J. Hui, A. Kole, P. Wang, Q. Yu, W. Chen, M. Sturek, J. Cheng, “High-sensitivity intravascular photoacoustic imaging of lipid–laden plaque with a collinear catheter design,”
Scientific Reports 6, 25236 (2016). DOI:10.1038/srep25236.