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超高解像度構造化照明顕微鏡システムエクソゾームをリアルタイム観察

May, 18, 2016, Cardiff/Leuven--国立物理学研究所(NPL)とアストラゼネカの生物学的R&D部門、MedImmuneの研究グループは提携して、治療学の標的デリバリ向けにエクソゾームの利用を研究する。
 エクソゾームは、タンパク質やRNAなどの生物学的活性分子を細胞間で送達する小さな(30~100nm)小嚢。エクソゾームは、幅広い領域の病気を治療するための分子の送達機構として非常に有望であるが、細胞がどのようにエクソゾームを取り込むかについての理解が欠如していることが現在、エクソゾームの治療的利用を制限している。
 エクソゾームは、サイズが小さいので、従来の光学顕微鏡を使ってイメージングすることは難しい。これを克服するためにNPLチームは、特注の超解像度構造化照明顕微鏡(SIM)システムを使い、エクソゾームの細胞膜での結合と送達を研究する。連続した光パタンでサンプルを照射することでSIMは空間分解能100nmで生きた細胞の経過時間イメージングを行う。早期の実験では、単一エクソゾームの腎臓細胞膜透過をリアルタイムで見ることができた。
 NPLのバイオテクノロジーグループ、シニア研究者、Mike Shawは、「高速で、侵襲性の少ないイメージング技術としてSIMは、この種の動的プロセスの観察に理想的である」とコメントしている。
 また、MedImmuneの抗体発見とタンパク質エンジニアリンググループのシニア研究者、Natalie Tigue氏は、「SIMの解像度でエクソゾームの取り込みと送達の可視化を通じて得られた知見は、より選択的で標的を設定したエクソゾームの生成に向けた戦略にいきつく。重要な治療分子の送達のためのキャリアとしてエクソゾームを発展させる上で、これは重要なステップとなる」と語っている。