April, 11, 2016, Palo Alto--蛍光顕微鏡は最近の神経科学研究では重要な実現技術であり、Brain Initiativeなどの活動、また光遺伝学分野の進歩に重要な役割を果たしている。
しかしその技術を生きた動物に適用することが今日までの大きな障害となっていた。また、生体が環境と相互作用し決定を下す際に、それを用いて神経プロセスや関連するネットワークを可視化することも同様である。
カリフォルニア州のInscopixが開発した軽量で微小化された顕微鏡プラットフォームが解になる。これは、齧歯類動物モデルでの試験に用いられて成功しており、最終的には人にも用いられるようになる。現在、nVista システムとして市販されている。
「落射蛍光は、現場の顕微鏡主力製品であり、多数のニューロンの活動記録に理想的であることが証明されている。これにより研究者は脳がどのように働くかの理解を深めることができる。課題は、今までの落射蛍光プラットフォームが、自由に動き回る齧歯類など、動物モデルにおけるイメージングに全く使えないことだ」とインスコピクス創始者/CEO、Kunal Ghosh氏はコメントしている。
そうした問題に対処するスタンフォード大学のプロジェクトにGhoshは参加している。研究チームは、質量2グラム以下、約2.4㎝3のハウジングに収められた実用的な統合顕微プラットフォームを設計した。そのコンパクトな光学システムには、640×480ピクセルCMOSとともに特注6㎜2 PCBに搭載された青色LEDも含まれる。
Ghoshによると、生きた動物実験に適したサイズと重さの統合顕微鏡を設計するには、一連のシステム要素の微小化が必要であり、これにはマイクロオプティクス、固体センサ、レンズ技術の進歩を活用した。「これを可能にする段で、コンシューマ分野の進歩がいかに素晴らしいかは注目に値する。今では、LEDsやイメージセンサの周辺技術は、携帯電話やモバイルプラットフォームにより至る所にあるからだ」。
技術的な進歩と経済規模がこのようなコンポーネントの劇的なサイズ縮小に帰着した、併せて量産アプリケーション向けにパフォーマンスも著しく強化されている。2011年にスタンフォードをスピンアウトしたインスコピクス(Inscopix)は、これらのすべてを利用し、統合顕微鏡プラットフォームを市場に出した。
「1つ分かったことは、必ずしも高度に複雑なオプティクスを設計しなくてもよいということだ。そうではなく、それほど高度でない光学設計を利用することができる。信号処理によって一段と精細な構造に行きつける。われわれのプラットフォームでは、画像復元技術を極めて高精度に開発できる、なぜならわれわれはデバイスの全伝達機能を知っているからだ」。
1つの結果として、nVistaデバイスは適度な光学的拡大~5.0×を持ち、倍率、解像度、視野の間の従来のトレードオフを効果的に回避している。
「「われわれの設計では、低倍率で高解像度を生み出すことができる、これには最新のCMOSセンサ技術とその小さなピクセルを活用している。センサが試料面に近ければ、低倍率で十分である」とGhoshは説明している。
(詳細は、www.inscopix.com)