July, 24, 2014, Peabody--SemiNexは、国立衛生研究所(NIH)から小企業技術移転(STTR)助成金を受け、ワクチンの免疫応答増進のための小型レーザ機器を開発する。
この助成金により、レーザの開発と、既存の大型レーザシステムとの比較試験ができるようになる。このテストを行うためにSemiNexは、マサチューセッツ総合病院ワクチン・免疫治療センタ(VIC)のDr. Satoshi Kashiwagi氏と協力する。同氏は、ある赤外レーザによる皮膚の治療がワクチンに対する免疫応答を促進することを発見した。陽性結果が得られたことから、SemiNexはVICとの提携を継続して、臨床利用に適した小型レーザ機器を開発する。
VICによる初期の研究は、予防接種前の近赤外(NIR)レーザ治療がインフルエンザワクチンや現在承認されている化学的補助薬の効果を高めることを明らかにしている。NIRレーザの補助薬としての使用は皮内ワクチンと両立できるという利点があり、化学的補助薬に頻繁に見られる、炎症や組織の損傷などの副作用がない。多くのインフルエンザワクチンは、このような副作用およびワクチンに化学的補助剤を加えることの複雑さのために、補助剤無しに投与されている。
「今まで、ワクチンの免疫応答増進のために使われるレーザは、特別な、技術的に管理を必要とする、大きくて高価な実験室用システムである。また、ワクチンを取り扱う医師は、一般にレーザの専門家でもなく、技術的支援もえられない。これら2点により、この技術の普及を難しくしていた」とDr. Kashiwagi氏は説明している。
SemiNexは現在、皮膚応用向けに小型、ポータブルのレーザ機器を製造している。エンジニアリング&開発担当VP、Dr. John Callahan氏は、VICと協力してこのレーザ機器を、予防接種の免疫応答増進に必要となる光学パラメータに適合するように変更しようとしている。助成金によりSemiNexはレーザをコンピュータ制御するソフトウエアも開発する。