January, 23, 2019, 東京--アドバンテストは、皮膚内の血管情報を、非侵襲かつ高速に3D画像化する光超音波顕微鏡「Hadatomo Z」を発売した。
分解能、測定深度の課題から従来のイメージング技術では困難だった皮膚内血管網を、血管構造は光超音波で、皮膚構造は超音波で同時に取得し、合成させることにより3Dで画像化する。また、新たに開発した超音波センサにより画像の高解像度化も実現している。美容や医療分野の発展において皮膚内部の血管情報は重要。このシステムは、今までにない評価ツールとして、皮膚内血管のメカニズム解明に貢献する。
Hadatomoは、キャスタ構造のシステムユニットに、フレキシブルに可動するアーム構造の測定部を搭載した、可搬性と操作性に優れた光超音波顕微鏡。新製品「Hadatomo Z」は、従来の1波長による血管分布解析に加え、波長の異なる2波長の光超音波を交互に照射し、吸収係数の違いに表れる酸素飽和度を演算することで、動脈と静脈の分離までもが可能となった。さらに、肌のキメや毛穴、皮脂腺など皮膚構造の解析に適している超音波測定も同時に行うことで、光超音波による血管構造の画像と超音波による皮膚構造の画像を重ね合わせ、皮膚内3mmまでの深さのより明確な血管位置が3D画像で表示できる。
美容液やエステサロンの施術による血管拡張や血行促進の効能研究をはじめ、皮膚がんの血管生成モニタリングなど、皮膚内部の血管を知ることは美容、医療分野の発展に不可欠。「Hadatomo Z」は今までにない高精度の画像提供で、同分野の研究開発に寄与する、と同社はコメントしている。