August, 20, 2015, Wellesley--顕微鏡市場は、光学顕微鏡から荷電粒子や他の先進的顕微鏡への技術シフトが進んでいる。BCCリサーチ(BCC Research)は、このようなシフトは、ますます小さなサイズ、特にナノテクノロジー分野で構造を撮像する必要性が高まっていることの結果と言える面があるとレポートで指摘している。
顕微鏡分野は、新たな要件や技術の展開にともない、急速に進歩を続けている。最近の世界経済の混乱を乗り切った後、この市場には短期および中期の有利な展望が開けると考えられる。
顕微鏡、アクセサリ、供給品の世界市場は、2014年に43億ドルだった。この市場は、2015-2020年の予測期間にCAGR 6.5%で成長すると見られている。総販売額は、2015年に46億ドル、2020年に63億ドルに達する見込である。スキャニングプローブ顕微鏡は最速成長市場セグメントであり、CAGR 11.4%で成長する。荷電粒子顕微鏡と光学顕微鏡は、それぞれCAGR 7.3%、4.3%で成長すると予測されている。
光学顕微鏡セグメントは、一時最大の下位市場だったが、2012年に大幅に縮小した。とは言え、BCCリサーチは、この市場はまだ長期的に伸びると見ている。しかし、光学顕微鏡からSEMや他のタイプの顕微鏡へのシフトにより、光学顕微鏡の成長は減速する見込みだ。
このような技術シフトは、ナノスケール画像の必要性が高まっているからだけでない。BCCリサーチアナリスト、Andrew McWilliams氏は、「研究者は以前は光学顕微鏡技術に頼らなければならなかったが、先進的な顕微鏡技術の開発によって使える顕微鏡が増えたからでもある」と指摘している。「複合的な光学顕微鏡市場へのこのような技術シフトの影響を定量化するのは難しいが、BCCリサーチは、次の5年で少なくとも2%は、光学顕微鏡市場のCAGRは落ち込むと見ている」と同氏はコメントしている。