OCT技術、安全性プロファイルや高精度イメージングなどに普及

July, 10, 2015, Wellesley--BCCリサーチによるとOCT世界市場は成長が続いている。これは主に、商用市場や調査研究分野での成功を通じてOCT技術が示した適用範囲の拡大と潜在性によるものである、とBCCリサーチは分析している。
　同社の最新レポートは、新しいOCT技術がOCTイメージングの範囲を広げようとしていると指摘している。これは、組織や他の物質の構造分析で先進的、非侵襲、高解像度で高い浸透性を示す技術への要求が強まっているためである。
　OCT世界市場は、2014年に7940万ドルに達した。5年予測では、CAGR 7.9％で成長して、2019年には12億ドルに達する見込みだ。最大セグメントである周波数ドメインOCT(FD-OCT)は2014年に6億9110万ドルであったが、CAGR 7.8％で成長して2019年には10億ドルに達する。フルフィールドOCTは、全セグメントの中で最高CAGR、11.2％が予想されており、2014年の3430万ドルから5830万ドルに成長する見込みだ。
　過去10年でOCTイメージングは、技術とアプリケーションの両分野で著しく進歩した。OCT技術は、非侵襲的、安全、コスト効果が高く、的確な診断洞察を与えてくれることから、医療分野では優位を占めている。多くの企業や研究所がOCTベースのイメージング製品、プラットフォーム、技術を開発しており、眼科、心臓病、腫瘍や他の分野に多くの利益をもたらしている。また、食品と飲料、環境科学、他の領域向けの新しいOCT製品が開発されつつある。
　タイムドメイン(TD)-OCT世界市場は、これが今日の市場では他の多くのハイエンドOCTシステムと比べて安価であることから成長が続いており、多くの多様な分野の研究活動で望ましい選択肢となっている。また、眼科用途、心臓病、高分子分析など多くの臨床状態におけるTD-OCTアプリケーションが市場を押し上げると見られている。TD-OCT世界市場は、2014年で5040万ドル、今後CAGR 6.9％で成長して2019年には7050万ドルに達する見込みだ。
　「現在、OCT技術に様々な進歩があり、認定された商用製品が一定の病気診断に利用できる。例えば、個々の桿体光受容体や錐体光受容体をカウントできる高解像度のOCTシステムもある。これは網膜疾患のモニタを容易にする」と調査アナリスト、Shalini S. Dewan氏は説明している。「さらに、OCTシステムは、高精細3D像やステント留置ツールの助けを借りて動脈内の疾患の顕微診断向上に用いられるようになっている。食品研究では､OCTは果物や他の食品の構造特性を明らかにするために適用されている」と同氏は続けている。