診断と治療で急速にナノテクに向かうヘルスケア業界

June, 5, 2015, Wellesley-- 利用して安全で経済的な使い捨て医療器具の需要が伸びている。使い捨て医療センサは需要が飛躍的に増加した。BCCリサーチによると、メーカーは変化する市場の力学に応じようとして、使い捨て医療センサの開発に注力している。
　世界の使い捨て医療センサ市場は、2013年に38億ドルだったが、2019年までの予測期間にCAGR 10.2％で成長して、68億ドルに達すると推定されている。バイオセンサが、使い捨てセンサ市場の売上シェアでは優位を占めている。心臓ペースメーカーや血糖モニタなどの診断、モニタリングデバイスの需要増加が、このセグメントの主要な原動力となっている。
　伸び続ける老齢人口と、心臓血管、聴覚、泌尿学系の標的疾患とを合わせて、これが使い捨て医療センサ市場の最も重要な成長要因となっている。加えて、糖尿病の蔓延によってインシュリンや薬物注入ポンプの使用率が上昇しており、これがさらに市場の成長を後押しすると予測されている。
　「医療業界は機器の小型化、診断や治療でのナノテクノロジー利用の方向に急速に動いている。このトレンドと歩調を合わせるためにメーカーは、MEMS製造に注力するようになっている」とBCCリサーチアナリスト、Vijay Laxmi氏は指摘している。「侵襲の少ない手術に対する要求の増加、新興のラテンアメリカやAPAC経済圏での満たされない医療ニーズの増加も市場の成長要因であり、使い捨てセンサには非常に大きな商機が存在する」と同氏は分析している。