ガンと感染症が診断現場(POC)センサ普及を促進

May, 12, 2015, Boston--ラクスリサーチ(Lux Research)の調査によると、院外で使用できるセンサベースPOC医療機器が、先ずはガン治療や感染症に影響を与える。これは、イノベーションが急速であり、規制や保険会社の要望が採用を促進するからである。
　3つの主要な技術、イメージング、光分子、電気化学が、2030年までに腫瘍学での採用が大きく前進すると見られている。一方で、より厄介な感染症でも同様に採用が進むが、これは主に電気化学センサ。
　「どのセンサを開発するかという判断は、市場の動きと要求に依存するところが大きい。ニーズは、適応領域によって変わるからだ」とラクスリサーチのアナリストMilos Todorovic氏は指摘する。
　「規制の強い機器業界の製品開発サイクルが長いことを考えてると、POC医療診断に踏み込む時期は今である。今日の決定は、2020年以降の市場パフォーマンスに影響を与えるからだ」と同氏は説明している。
　ラクスリサーチのアナリストは、主要な臨床応用領域における見込みのある受容カーブを予測するために、主要なPOCセンシング技術ファミリを評価した。
・イメージングシステムがガン治療技術で優位を占める。次の10年、OCTがガン治療で優勢なイメージング技術として登場する。新しいイメージング診断法が、MRI、CT、PETなど大型のレガシーシステムを凌駕し始めたからだ。
・感染病には課題が多い。感染病は医療センサにとって非常に厄介。これは、病原体が非常に多いためである。ほとんどのアプローチは、体外診断薬(IVD)に焦点を当てており、高い安定度があることから、電気化学センサが最も多く採用されそうである。
・神経学は長期的潜在力を持つ。神経学用のセンサは、感染病やガン用のセンサと比べると成熟度が低いが、人口動態や疫学的傾向から、最終的には最大市場機会を持つ可能性がある。