医療診断人工知能(AI)市場､2027年に55億ドル

October, 17, 2022, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート｢医療診断における人工知能(AI)市場､コンポーネント(ソフトウエア､サービス)､アプリケーション(In Vivo, 放射線学, 神経学, CT, MRI, X線, IVD)､エンドユーザ(病院､診断イメージングセンタ､診断研究所)､2027年までのグローバル予測｣によると､市場は2022年の10億ドルから､予測期間にCAGR39.9%で成長して2027年に55億ドルに達する見込である｡

医療診断におけるAIのアプリケーションは､急成長している｡AIベースの技術の採用を促進する政府の戦略､仕事量削減のために放射線科医によるAIソリューション採用増､ビッグデータの流入､AIベーススタートアップ向け資金の利用可能性増､産業を超えたパートナーシップ&提携数の増加によるものである｡

とは言え､熟練AI労働力欠如､規制の曖昧さ､施術者の間でこれらソリューション採用に気が進まないことなどが､市場の成長を阻害すると予測されている｡

予測期間にソフトウエアセグメントが最高成長率
医療診断市場におけるAIは､コンポーネントベースではソフトウエアとサービスに分けられる｡サービスセグメントは､2021年に市場優位だったが､予測期間にはソフトウエアセグメントが高CAGR推定となっている｡ソフトウエアソリューションは､人手不足､増加するイメージングスキャン量にも関わらず､医療従事者の競争力獲得に役立つ｡

ナースコールシステムセグメントが､2022年に世界市場で最大シェア
医療診断におけるAIアプリケーション市場は､生体内､体外診断に分けられている｡生体内診断セグメントは､2021年にこの市場で96.8％の最大シェアだった｡このセグメントの大きなシェアは､施術者によるAIソリューション採用増加によるものである｡これらのソリューションは､ヒューマンエラー低減､治効改善に役立つからである｡

病院セグメントが医療診断市場におけるAIの最大シェア
エンドユーザでは､医療診断市場におけるAIは､病院､画像診断センタ､診断研究所およびその他のエンドユーザに分けられている｡病院セグメントが､2021年にこの市場の最大シェア64.1%だった｡病院セグメントの大きなシェアは､病院における処置オプションとして提唱されている画像診断手順数の増加､病院の放射線患者ワークフローデジタル化および処置手順の自動化促進傾向､患者ケア重視の病院で侵襲性の少ない手順の利用増､およびワークフロー効率改善のために先端イメージング法の採用増によるものである｡

北米優勢
医療診断におけるAI市場は､北米､ヨーロッパ､APAC､RoWに分けられている｡2021年､北米は､この市場の最大市場シェアだった｡
　とは言え､APAC市場は､予測期間に最高CAGR成長が見込まれている｡アジア太平洋(APAC)の高成長率は､新興市場で企業が採用する成長戦略､改善された医療診断インフラストラクチャ､老齢人口の増加､ガン有病率の増加､有利な政府の戦略によるものである｡