January, 18, 2022, Morrisville--Wasatch PhotonicsとNikalyte Ltd.は、微量物質検出向けの新しい表面増感ラマン分光法(SERS)基板の評価とテストを促進するためにパートナーシップを発表した。アプリケーションは、麻薬、食品安全、薬剤、環境および生物学的分析。
SERSは、関心のある分析物が金または銀ナノ構造と相互作用して、ラマン信号を大幅に増強するラマン分光法の特殊形態。バルク物質の特定に最もよく利用される技術。それにより、ラマン分光法は、潜在的に有害な、または生物学的に関連のある化合物の微量検出に適用可能にる。
ナノ粒子コーティング装置およびサービスの主要サプライヤ、Nikalyteは、SERS分析用に新しい基板を開発した。それには、コスト効果の優れた価格ポイントで液体SERSの再現性を備えた使いやすい個体SERS基板が含まれているので、SERS技術の広範な利用に関する以前の制約を克服する。
従来の湿式堆積SERS基板は、顕微鏡スライド上の吸収パッドを使うのでサンプル準備が便利であるが、空間的不均一性を示すことがよくあり、信号の再現性が低くなる。それに対して、水溶液にコロイド金ナノ粒子を使用するSERSは、信号再現性が極めて高い。しかし、非専門家によるフィールド利用には適しない。
NikalyteのSERS基板アプローチは、真空で生成、蒸着された金ナノ粒子を利用している点でユニークである。これにより、ナノ粒子は超高純度、高度な均一分布が保証される。ナノ粒子の合成に化学物質を使用していないので、SERS基板は汚染がなく、優れた感度と特異性が得られる。これらの基板は、テスト用数量では、10ドル以下で入手可能である。
Nikalyte と Wasatch Photonicsは、様々な関連アプリケーションでこの新しいSERS基板利用のパフォーマンスを評価している。
これまでに、代表的な薬剤分析物の微量検出に785nmと830nm励起の利用が評価され、Nikalyte SERS基板を利用して検出限界1000倍増を実証した。この研究の結果は公表されている。今後は、検出限界のさらなる改善、有望なSERSアプリケーションに関連する他の分析物の研究を重点にしている。
(詳細は、https://wasatchphotonics.com)