May, 10, 2016, Norwood--アナログ・デバイセズ(ADI)は、LifeQ社と提携し、非侵襲型体調モニタリング機器の高精度な生理学的データ提供を可能にする共同技術開発に合意した。
従来これらのデータは、高額かつ身体への侵襲を伴い、日常的に利用することが困難な医療機器によってのみ収集可能だった。今後両社は、アナログ・デバイセズの先進工学および技術革新とLifeQ社独自の数理生物学知見を連携し、各個人の心拍数、睡眠相、睡眠の質、血中乳酸値、カロリー摂取量の24時間常時計測など生理学的パラメータのほか、唾液中コルチゾールなどのストレス・マーカーを継続的かつ正確に監視できるセンサを開発していく。データの計測分析により、潜在的リスクを持つ患者の緊急状態や疾患の早期発見率を高めることができる。
ADI産業およびヘルスケア・ビジネス・グループゼネラル・マネージャー、James Doscher氏は、「次世代の非侵襲型体調モニタリング機器開発を一気に活性化するためには、各種スマート・ウェアラブル・センサの開発が不可欠である。今後、ADIの専門技術とLifeQ社の数理生物学の知見を組み合わせることで、体調モニタリング機器による疾病の予防、予知、治療の効果を一層高めるため必要とされてきた各種センサを開発できるようになる。またこれにより、各治療に関し医師と患者間で共有される情報、対話、診療方針決定のあり方なども変わってくる。患者は、自らの身体に関する重要なデータをはるかに入手しやすくなり、自身の体調や健康に関して積極的に知ることができるようになるはずである」とコメントしている。
リニア、ミックスド・シグナル、MEMS、デジタル処理等の技術領域に包括的なポートフォリオを擁するADIの各種製品は、医療診断装置、臨床モニタリング機器、生命科学および製薬用計測機器、健康関連機器の設計に使用されている。
計算生物学の分野で世界をリードするLifeQ社は、バイオセンサからの情報の生成および取得に関する独自のアプローチを確立している。LifeQ社の特許数理生物学エンジンを組み合わせたことで、従来、一般に利用することができず、高額かつ身体への侵襲を伴う装置でのみ検査可能だった一定の生理学的測定を、ウェアラブル端末とLifeQ APIで行うことができるようになった。