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新しい3Dイメージングシステム、MRI、CT、超音波の限界に対応できる可能性

January, 29, 2026, Pasadena--Keck School of Medicine of USCの研究者たちは、Caltechのエンジニアチームと協力し、血管と組織の両方をマッピングする革新的な医療画像技術を開発した。

国立衛生研究所(NIH)が資金提供した概念実証研究で、USCのケック医科大学とカリフォルニア工科大学(Caltech)の研究者たちは、革新的で非侵襲的な技術を用いて、頭から足まで人間の体の3D画像を迅速に収集できることを示した。この技術は超音波と光音響イメージングを組み合わせ、光によって生成される音波を検出することで、組織と血管の両方の画像を同時に収集する。この研究結果は、Nature Biomedical Engineering誌に発表され、医療画像技術における現在のギャップを埋める可能性を秘めている。

画像診断は現代医学において重要な役割を果たし、怪我、感染症、ガン、慢性疾患などのケアに情報を提供している。しかし、今日のゴールドスタンダード技術である超音波、X線、CT(コンピュータ断層撮影)、MRIにはそれぞれ限界がある。これには、各スキャンに必要な費用や時間、そして画像が一度にどれだけの体を映せるか、どれだけ深い画像が届くか、どれだけの詳細が提供されるかなどが含まれる。

「臨床実践における医療画像の重要性は過小評価できない。われわれのチームは既存技術の主要な限界を特定し、それに対処するための新しいアプローチを開発した」と、ケック医科大学の臨床神経外科・泌尿器科・外科教授、USC神経再生センタ所長、また新研究の共同主任著者Charles Liu医学博士(MD, PhD)はコメントしている。

技術の応用範囲を示すために、研究チームは脳、乳房、手、足など人体の複数の部位を画像化した。脳画像診断は、外傷性脳損傷を負い、手術を受け、頭蓋骨の一部を一時的に切除した患者に対して行われた。その結果、この技術は約10秒で最大10センチメートルの組織構造と血管の両方を捕捉できることを示している。

「超音波と光音響イメージングシステムの連携を変える新しい手法を考案した。これにより、意味のある深さでのより包括的なイメージングを実現できるようになった。これは電離放射線や強力な磁石を使わない非侵襲的診断におけるエキサイティングな一歩である」と、共同シニア著者でありCaltechのBren教授でありAndrew and Peggy Cherng Medical EngineeringリーダーシップチェアのLihong Wang、Ph.Dは語っている。

新しいイメージングプラットフォーム

研究チームは初めて、人間で回転超音波断層撮影(RUST)と光音響断層撮影(PAT)という2つの画像診断法を組み合わせ、RUS-PATと呼ばれる技術を作り出した。

標準的な超音波と同様に、RUSTは撮影対象の領域に音波を照射する。しかし、単一の検出器で2D画像を作成するのではなく、検出器の弧を使って体の組織の3D体積画像を再現する。PATは同じ領域にレーザ光線を照射し、血液中のヘモグロビン分子に吸収される。これらの分子は振動し、超音波周波数を発し、同じ検出器で測定されて血管の3D画像が作成される。

RUS-PATシステムは、USC-Caltechチームによる以前の研究を基盤としており、PATは脳活動の画像収集にも用いられることが示された。

RUS-PATは既存の医療画像機器に比べていくつかの潜在的な利点を提供する。MRIスキャナよりも製造コストが安く、X線やCTスキャンに必要な放射線を避け、従来の超音波よりも高度な画像を提供する。

「現在の医療イメージングの重大な制約、すなわちコスト、視野、空間分解能、スキャン時間などを考えると、このプラットフォームは多くの問題を解決している」(Liu)。

広範な臨床的潜在能力

脳、乳房、手、足のイメージングを通じて、研究チームはRUS-PATの幅広い医療アプリケーションの可能性を示した。脳画像診断は脳卒中、外傷性脳損傷、神経疾患の診断と治療において中心的な役割を果たし、乳房画像診断は世界的に最も一般的なガンの一つの治療を支援する。

「フォトアコースティクスは人体研究の新たなフロンティアを開き、この技術が新しい診断や患者特異的治療の開発に不可欠になると信じている」と、この研究の共同第一著者、University of Vermont脳神経外科部長のJonathan Russin、MDは話している。

迅速かつ低コストの足のイメージングは、糖尿病性足の合併症や静脈疾患を抱える何百万人もの人々の助けにもなると考えられる。

「このアプローチは、臨床医がリスクのある手足を特定し、糖尿病性足疾患やその他の血管疾患における機能維持のための介入策を明らかに支援する可能性がある」と、ケック医科大学臨床外科准教授、四肢救済研究プログラムのディレクタ、Tze-Woei Tan、MDは述べた。

RUS-PATが臨床利用に備えるまでにはさらなる研究が必要になる。脳応用における大きな課題の一つは、人間の頭蓋骨がシステムの信号を歪め、脳の鮮明な画像を収集しにくいことである。Caltechのチームはこの問題を解決するために、超音波周波数の調整を含む新しいアプローチを模索している。スキャン全体で一貫した画像品質を確保するためのさらなる改善も求められている。

「これは初期ながら重要な概念実証研究であり、RUS-PATが体の複数の部位にわたって医学的に意味のある画像を作成できることを示している。今後も臨床利用に向けたシステムの開発を進めていく」とLiuは話している。