December, 23, 2024, Wotton-under-Edge--Renishawは、英国に拠点を置く貴金属積層造形 (AM) のリーダーであるCookson Industrialが、世界で最も高価な金属の 1 つであるプラチナロジウムの 3D プリントのコストを大幅に削減することを可能にした。
Cookson Industrialは、Renishawの RenAM 500S Flex AM システムを使用して、優れた材料効率でプラチナロジウム部品を製造できるようになった。ガラス繊維製造などの業界向けの高温耐食部品を、AMで製造できるようになりった。
Cooksongoldの一部門、HM Precious Metalsの子会社であるCookson Industrialは、貴金属合金の設計と製造において30年以上の専門知識を持っている。同社は、積層造形(AM)におけるプラチナロジウムの使用を再定義することに着手した。しかし、プラチナロジウムの価格が1キロあたり平均80,000ポンドであることから、生産を商業的に実行可能にするためには、材料の無駄を最小限に抑えることが重要だった。
この課題に対応するため、クックソンインダストリアルは、研究開発用途向けに設計されたレーザ粉末床溶融結合システムであるRenishawの RenAM 500S Flex を選択した。Renishawの AM エンジニアリングチームは、クックソンインダストリアルと緊密に連携して、プラチナロジウム生産特有の要求にシステムを適合させた。RenAM 500S Flexは、標準で1.5%という低い粉体廃棄物レベルを達成することができる。しかし、クックソン・インダストリアル社の要求に合わせるためには、0.5%未満に抑えるためのカスタマイズが必要だった。
「プラチナロジウム粉末の無駄をほぼゼロにすることが最優先事項だった。われわれはクックソンのエンジニアと協力して、システム内の潜在的な「パウダートラップ」を特定して排除した。その後、迅速なテストと再設計により、パフォーマンスを維持しながら無駄を最小限に抑えた」と、RenishawのシニアアプリケーションエンジニアであるJason Morganはコメントしている。
Renishawのカスタマイズには、オーバーフローベローズの取り外しやリアオーバーフローベントの最適化など、粉体の蓄積を防ぐための内部システムコンポーネントの変更が含まれていた。さらに、チャンバーの再設計や特殊なケーシングやカバーの作成など、様々な対策を講じることで、粉体廃棄物を95%削減することができた。現在、RenAM 500S Flexにより、クックソン・インダストリアルはほぼすべてのプラチナロジウム粉末を回収することができ、大幅なコスト削減を実現している。
「Renishawの技術と専門知識は、この研究開発の成功に不可欠だった。これにより、プラチナロジウム部品を商業規模で製造することができた。粉体の損失を最小限に抑える能力は、生産コストを削減するだけでなく、大規模な生産も可能にし、機械の寿命全体で数百万ドルを節約する」と、クックソンインダストリアルの責任者であるNikesh Patelはコメントしている。
「この成功により、Cookson Industrialは、触媒や航空宇宙エンジンノズルなど、プラチナロジウム AM の新たな用途を探求する道が開かれる。クックソンインダストリアルとのコラボレーションは、顧客の AM ジャーニーのあらゆるステップ、特に新素材を扱う際のサポートに対するRenishawのコミットメントを浮き彫りにしている」と同氏は付け加えている。