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AI技術を活用した地盤強度予測システムの開発

November, 25, 2024, 東京--芝浦工業大学工学部・稲積真哉教授(地盤工学研究室)は、人工ニューラルネットワーク(ANN)やバギング法(ブートストラップ集計)を組み合わせたAI技術を活用した機械学習モデルによる地盤強度予測システムを開発した。
これにより、地盤の安定性や地震時の液状化のリスクを示す重要な指標である支持層の深さの予測精度が従来から20%向上した。
日本のような地震が多発する地域における都市開発では、地盤の安定性を正確に予測し、地震発生時の液状化リスクを軽減することが重要となる。この研究ではAI技術を活用した機械学習モデルに、東京都世田谷区内433地点の地盤データを組み合わせ、従来よりも正確な支持層の分布を示す3次元マップの作成に成功した。これにより、安定した建設現場を特定し、液状化リスクに備えた災害レジリエンスの高い都市開発が可能となる。

標準貫入試験とミニラムサウンディング試験という、土の密度と基礎の必要条件を評価する2つの方法を用いて、東京都世田谷区内の433地点の地盤データを収集。これに緯経度や標高などの地理的データを組み合わせ、支持層の厚さと深度を予測する。集計したデータは、10箇所の支持層深度を予測する人工ニューラルネットワーク(ANN)に学習させ、実際の現場測定値と照らし合わせることで予測精度を評価した。さらに、上記手法にバギング法を適用することで、予測精度が従来よりも20%向上した。
この予測値を基に、世田谷区内の4カ所を中心に半径1km以内の支持層の分布を示す3次元マップを作成。このマップは、地盤の安定した土地を特定するための視覚的補助として機能し、液状化のリスクが高い地域をピンポイントで特定できるため、より適切なリスク評価が可能となる。
(詳細は、https://www.shibaura-it.ac.jp)