November, 14, 2023, Taipei--TrendForceの「2024年新Mini LED BLUディスプレイトレンド分析」レポートによると、家電製品の需要減少により、MiniLED製品の出荷台数は2023年に1333万7000台に減少すると予想されている。しかし、市場は2024年に回復し、出荷台数は1,379万2,000台と推定され、2027年まで成長傾向が続くと予想されている。
この減少は、MiniLED製品の価格低下という大きな傾向の一部であり、出荷の持続的な成長のきっかけになると考えられる。レポートでは、2023-2027年にCAGR 23.9%成長で2027年までに出荷台数が3,145万3,000台に達すると予測している。
テレビ分野では、LCDパネル価格の堅調な上昇やOLED製品の減価償却費の高騰が続いているにも関わらず、MiniLEDコンポーネントの価格は下落傾向にある。現在、比較的小規模でまだ初期段階のガラスベースMiniLEDを除けば、他の様々なMiniLED TVパネルのコストは、白色OLEDおよびQD OLEDのコストよりも低くなっている。したがって、TrendForceは、MiniLEDがコントラストを強化するための最も効果的で最適なソリューションであり続けると見ている。こうした背景から、MiniLEDテレビの予測は確実であり、出荷量の継続的増加が見込まれている。2024年には前年比53.5%増の621万台に達する見込み。2027年には出荷台数が2,440万台に達し、テレビ市場全体の約12.1%を占めると予測されている。2023~2027年のこのセグメントのCAGRは約56.7%となる見込である。
ITアプリケーションでは、2023年のMiniLEDモニタの出荷台数は296,000台と推定されている。COBやPOBなど、モニタには様々なフォームファクタが用意されているため、コスト構造はより柔軟である。OLEDモニタ市場が徐々に飽和し、MiniLEDのコストが下がり続けた後、MiniLEDモニタは2026年から2027年の間に成長段階に入ると予想され、2027年までに市場浸透率が大幅に増加して、推定で約3.1%と予想されている。
特に、RGB OLEDが拡大し続けるにともない、Mini LEDタブレットとノートブックの両方が潜在的な脅威に直面し、いずれかのアプリケーションも今年変曲点に達する見込である。Mini LEDノートPCの出荷台数は、前年比約39%減となる見込みである。一方、12.9インチのiPad Proは2024年に生産終了が見込まれるため、Mini LEDタブレットの出荷台数は前年比約15.6%減と予想されており、この2つのアプリケーションのみが減少する見込である。
自動車市場については、2023年に欧米のインフレが鈍化しているとは言え、世界経済は依然として弱含みである。自動車メーカーは値下げによって需要を刺激しており、意図せずして自動車市場全体で価格競争を引き起こしている。とは言え、車載用ディスプレイでのMiniLED採用は徐々に拡大している。スマートコックピットの開発に伴い、車載スクリーンのハイエンドアップグレードが進む傾向にある。
TrendForceの調査によると、BMW、Mercedes-Benz, Volvo, NIO, Roewe, and Li Autoなどの自動車メーカーがMiniLED車載用ディスプレイ市場に積極的に参入していることが明らかになった。青色LEDとQD/蛍光体を組み合わせたMini LED COB技術は、車載用ディスプレイ市場でMini LED POB/OLEDディスプレイ技術と競合する。
(詳細は、https://www.trendforce.com/)