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ヘッドバンドが睡眠中にアルツハイマー病の早期徴候を検出

August, 29, 2023, Washington--University of Colorado Anschutz Medical Campus とWashington University in St. Louisの研究チームは、アルツハイマー病の最初期に起こる睡眠中の脳波を評価する方法を見極めた。これは、一般に認知症発症に何年も先行している。

デジタルバイオマーカーは、脳電図(EEG)を利用する。これは、睡眠中に記憶の再活性化に関わる脳波パタンを検出する簡単なヘッドバンドデバイスから記録される。つまり、深い睡眠中に記憶を処理するシステムの一部である。Alzheimer’s & Dementia: The Journal of the Alzheimer’s Associationに発表された研究成果は、EEG読取りと特別な分子変化レベルの関係を見極める。追加所見は、アルツハイマー病による軽度の認識障害の前段階がEEG信号で検出できることを証明している。

「デジタルバイオマーカーによりいかなる簡素なEEGヘッドバンドデバイスでも脳の健康のフィットネストラッカーとして使えるようにする」と、コロラド医科大学、神経学准教授、研究のシニアオーサ、Brice McConnell, MD, PhD,は、話している。「ホーム設定で利用しやすい、スケーラブルなヘッドバンドデバイスを利用して病気の早期徴候のためにデジタルバイオマーカーをわれわれがどのように評価するかを証明することは、最初期のアルツハイマー病を把握し、軽くする際に大きな前進である」。

この種のもので今日までで最大の研究で、研究者は、205名の高齢者データを分析し、アルツハイマー病で蓄積するアミロイドとタウなどのタンパク質レベルに関連する記憶再活性化の測定可能な問題を特定した。

「分かったことは、タンパク質のこれら異常レベルが、睡眠記憶再活性化に関係していることである。これは、人々に何らかの症状が出る前に、脳波パタンに特定できることであった。無症状の成人でアルツハイマー病のこれら早期バイオマーカーを特定することは、病気が進行する前に患者が予防あるいは緩和戦略を講ずる際に役に立つ」。

研究者によると、これは、病気検出のためのデジタルバイオマーカーとしてウエアラブル利用への素晴らしい一歩である。「われわれは、この研究で上っ面なでただけであるが、脳の健康をモニタする安価で使いやすいデバイスへの道を開く。これは、睡眠中の脳波がデジタルバイオマーカーにできるという原理証明である、われわれの次のステップは、同ステップを完璧にすることである」とMcConnellは話している。