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ファイバレーザ市場、2032年に92億ドル

July, 18, 2023, San Francisco--Allied Market Researchのレポート「ファイバレーザ市場」によると、ファイバレーザ市場は、2022年に33億ドル、2023ー2032年にCAGR 11%成長で2032年に92億ドルに達する見込である。

ファイバレーザは、一般にはレーザダイオードで、稀には他のファイバレーザで光励起するデバイス。このシステムで使われるオプティクスは、通常はファイバコンポーネント、ほとんど、あるいは全てのコンポーネントは、相互にファイバ結合されている。システムの中には、バルクオプティクスが使われるものがあり、また内部ファイバ結合システムが、外部のバルクオプティクスと結合される場合もある。

ファイバの技術進歩、高いビーム品質&低所有コスト、環境に優しい技術が、ファイバレーザ市場の成長を後押しする主因の一部。さらに、ファイバレーザのアプリケーションの増加が予測期間に市場の成長を増強する

とは言え、厚めの材料を加工しているときの切断速度の低下、不要なパルスペデスタル&非線形光学効果は、市場の成長を制約する要因の一部となっている。逆に、自動車やモバイル電子アプリケーションの増加が、近い将来、主要プレイヤにとっては潜在的な成長機会となる見込である。

ファイバレーザ技術は、今でも進化している。また、その採用が増加すると予想される新興市場がある。

世界のファイバレーザ市場は、タイプ、アプリケーション、地域をベースに分けられている。タイプでは、市場は、赤外ファイバレーザ、UVファイバレーザ、超高速ファイバレーザ、可視光ファイバレーザに分けられている。2022年、超高速ファイバレーザセグメントが、収益に関して世界市場で優勢で、市場シェアは65%だった。高速データ転送や加工の需要増にともない、超高速ファイバレーザが、先端光通信システムで重要な役割を担っている。

加えて、科学研究の継続的な進歩が、超高速時間スケールで動作可能なツールを必要としている。超高速ファイバレーザは超高速現象の研究にとって強力なツールとなり、新材料を探求し、科学的知識の境界を押し広げる。こうした要因が、伸び続けるR&D分野で超高速ファイバレーザの需要を後押ししている。

アプリケーションでは、世界のファイバレーザ市場は、ハイパワー、マーキング、微細加工、マイクロ加工に分けられている。2022年、ハイパワーアプリケーションが、収益で52%のシェアで優勢だった。これは、バッテリ需要が近年急増したこと、ポータブルエレクトロニクスの普及、電気自動車の人気上昇によるものである。また、再生可能エネルギー源の組込が、ハイパワーマーキングファイバレーザの需要に拍車をかけている。

ファイバレーザは、高精度、微細制御、幅広い材料で使えることなどで、所望の品質達成に不可欠のツールとなっている。加えて、高品質製品の需要急増が、インドでファイバレーザの採用を後押ししている。さらに、日本は、精密工学、高品質製品、技術革新で知られる強力で先進的な製造業を有している。自動車、エレクトロニクス、航空宇宙、医療機器、金属製造などの産業は、切断、溶接、マーキング、エングレービングアプリケーション向けの先端レーザ技術を必要としている。

レポートの要点
・光源タイプでは、超高速ファイバレーザセグメントが、予測期間に収益ではCAGR 10.2%で成長する見込である。
・アプリケーションでは、ハイパワーセグメントが予測期間に、収益ではCAGR 11.5%成長が予想されている。
・地域では、APACが、2022年に収益で、40%を超えるシェアだった。
・北米は、2022年、収益で市場の約1/4のシェアだった。